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【VRヒストリー】1991年に日本で話題をさらったHMD「The Eyephone」とは何か

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こんにちわこんばんわ。

VRに関する歴史を、筆者の体験を交えたり交えなかったりしながら紐解いていく「VRヒストリー」。今回は、以前に

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こんなコラムも書きました「HMD(ヘッドマウントディスプレイ)」の歴史の一部を、少し解いてみることにしましょう。

こんなHMDを身に着けて外に出ちゃうような日常、ホントに来るんでしょうかねー。

1989年、米VPL Research社がリリースしたHMD「The Eyephone」

VRの歴史には「波」ってーもんがございましてね。

20世紀前半からひとたび盛り上がっては、ひとたび沈静化しーの、の繰り返しを続けて今の「VR元年」があるのですが、その一つの流れは80年代後半~90年代前半にかけて発生しました。日本だと「つくば科学万博」を起爆剤としたニューメディアが取りざたされてから、インターネットが黎明期を迎えるまであたりです。

私たちがフツーに使っている「VR(Virtual Reality)」という言葉も、諸説はありますがこの頃によく使われるようになった、とする向きがあります(Wikipedia)。

その立役者となった方がいらっしゃいます。アメリカのジャロン・ラニアーさん、という方。

1985年のこと、前職のアタリ社を辞めたラニアーさんは、新たにVPLリサーチという会社を立ち上げます。

そこで彼が取り組んだものこそ、ヴァーチャルリアリティそのものだったんですね。

重さ2.4kg、お値段9400ドル、わずか8万画素のHMDの先に見た仮想現実

1989年、ラニアーさんはヘッドマウントディスプレイ(HMD)とデータグローブ、さらにデータスーツ(!)なるフィードバック付きの衣服まで展開したVRシステムを発表します。その名前は「The Eyephones」。

当時の映像です(おそらくこの映像は90年に発表された「Model 2」のもの)。

この「The Eyephones」は、私たちが当時思い描いていたような「未来的なインターフェイス」を地で行く切り口でした。目の前に手をかざすとその手が画面に映り込むし、(限定的ではあったにせよ)目の前の物をつかんで持ち上げると、映像の立体物も持ち上がるというような芸の細かさ。

なんと言っても、動画にも登場している「データスーツ」がまさに近未来ッ!って感じじゃないですか!(ちょっと興奮している) それを今から27年も前にやろうとしてしまったんですから、すごい話です。

日本の現代劇戯曲にも登場した「The Eyephone」

この「The Eyephones」を私が知ったのは、以外にも「演劇」でした。

第三舞台、って劇団をご存知ですか? 2012年に解散してしまったんですが、筧利夫さんや勝村政信さんなどを輩出し、一時期は数万人もの観客動員を誇りました。私はこの劇団の舞台が大好きで、大好きで。

で、私の中で第三舞台の十八番!と勝手に思っている演目がありまして。「朝日のような夕日をつれて」というタイトルなんですけど、この1991年版の戯曲に、VPLリサーチ社の「The Eyephones」がまんま、そのまんま出てくるんですね。

実際の公演では、「The Eyephones」をモチーフにした小道具が用意され、VR体験をする様が再現されていました。日本の演劇、それも当時は一世を風靡した超人気劇団の舞台に登場するんですから、当時The Eyephonesが相当のインパクトを持って伝わっていたんだな、ということがよくわかります。

夢は儚く消え去るも、その意志はアートとなって昇華する

ラニアーさんはその後も90年に「Model 2」、さらに91年には高解像度版である「HRX」をリリース、解像度や視野角を向上されるなど頑張りましたが、残念ながら1999年にVPLリサーチは破産。すべての特許はサン・マイクロシステムズに買い取られていきました。

ラニアーさんはその後シリコン・グラフィックス社を経てマイクロソフトで活躍する一方、執筆活動やアーティスト・ミュージシャン活動もされています。彼の公式サイトには現在も精力的に活動する彼の姿を見ることができますので、ご興味がおありの方はぜひどうぞ。

 

当時は2.4キロもしたHMDも、今や300gを切る時代。解像度は4Kを凌駕するようにもなっていきます。

その先にある未来って、どんな未来なんでしょう?

できれば

こんな穏やかな未来であってほしいですよね。

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