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「HADO SUMMER CUP 2019」へ行って、歴史的ジャイアントキリングを目撃してきました!(詳細レポート)

その時、我々は品川におりました!

株式会社meleapは8月25日、ARを使ったテクノスポーツ「HADO」のグランドスラム大会「HADO SUMMER CUP 2019」を開催しました。

新しいUI、新たなるステージ、そして更に進化した空間演出の先に待っていたのは、歴史的な幕切れだった!

ARスポーツ「#HADO 」夏の陣・決着!「SUMMER CUP 2019」が8月25日に品川で開催【直前観戦ガイド】

株式会社meleapが主催するARスポーツ「HADO」の日本選手権大会「HADO SUMMER CUP 2019」が、2019/8/25(日)に品川インターシティホールにて開催されます。 本大会に出場 ...

HADO(ハドー)は、ウェアラブルデバイスを装着し、自らの手でエナジーボールを撃ち合う、AR(拡張現実)を用いた新感覚のスポーツ。プレーヤーはエナジーボールやシールドなどの技を駆使し、基本的に3対3のチームで点数を取り合って対戦します。

現在HADOシリーズをアジア、北米、南米、ヨーロッパ、中東、アフリカなど世界中に店舗を展開中。今回行われました「SUMMER CUP」は、毎年3つ(SPRING CUP / SUMMER CUP / WORLD CUP)に分けて行われるシーズン戦のラストを飾ります「グランドスラム」大会です。

本シーズンから、新たにユーザーインターフェイスを一新した「バージョン8」が使用されることになりました。ルールについての変更はありませんが、特に各選手の「残ライフ」が見やすくなるなど、観戦者側にとって非常に配慮されたバージョンアップになっています。

また、今回は会場内のプレイエリアにも大きな変化が! このように一段せり上がりました。これで非常にプレイヤーの動きを後ろの方からもはっきりと見られるように工夫がなされています。

 

今回も私共VRon、ご厚意で取材させていただきました。ご尽力いただきました皆様、厚く御礼申し上げます! それでは、当日のツイートを交えて大会の模様をお伝えしていきましょう!

なお、当日の模様はYouTube配信されました。以下よりご覧いただけますので、ぜひ!

HADO SUMMER CUP 2019 レポート

もう3年目ともなりますとね、なんだか会場に来るたびにホッとした気分になるんですよね! なんかこうホームに戻ってきたみたいな、なんだそれは。

配信画面をキャプチャさせていただきました。毎回恒例の「ステ振り」についておさらいです。このステ振りが各チームの戦術や人読みなどに多大に影響する重要な要素です。今回ゲストとして出演された……

タレントの森渉さん曰く「いや、侮れないですよ。エナジーボールの速さのパラメータが1つ違うだけで全然体感が違いますから!」とおっしゃっていました。さすがは「HADO BEAST COLOSSEUM」のご出演の経験をお持ちなだけあります!

今回配られましたパンフレットにもこちらの「人気パラメータ」が紹介されておりました。本大会ではこの中でも一番右、「タンク(1135)」が非常に注目されたと言っていいでしょう。この「タンク」、覚えておいてくださいね。

本大会のトーナメント表。外側がシード組(日本ランキング上位4組)、内側が予選突破組です。順当なら外側のチームが進出していく形ですが……。

波乱はこの対戦で起きました。HADOでは今やベテランチームとして君臨する元世界王者「わちゃごな☆ピーポー」に対し、昨年のグランドスラム大会で3位を数多くスコアしてきた「ヒュブリス」が挑む一戦。

そうなのです! わちゃごなをフルセットの上でヒュブリスが下し、準決勝に進出したのです!

この対戦、お互いが一人ずつ「タンク(1135)」のパラメータを設定、シールドを貼り防御線を作るという戦略をとっていました。対戦の鍵は「如何にして素早く相手のシールドを破壊するか」へとフォーカスされます。そんな中ヒュブリスが薄氷とも言うべき接戦を制し、勝利を手にしました。これは熱かった!!

準決勝に進出したのはこの4組。百戦錬磨の「わちゃごな」がいない準決勝を、筆者は初めて体験することになります。2年に渡り続いていた決勝カード「わちゃわちゃ×わちゃごな」の組み合わせがなくなったという時点で、すでに歴史は動いていたのかもしれません。そして……波乱はこれだけでは終わりませんでした……!!

「絶対王者」の背中を追いかけ続けていた若き才能たちが、ついに決勝で相まみえる!!

準決勝第1戦、わちゃわちゃ☆ピーポー×思考行結-あひる組-はお互いがタンクを置かず、アタッカー(3331)とスナイパー(4321)を主体とする戦略で相対します。第1試合を落としたあひる組は全員のパラメータをスナイパー(4321)にチェンジする戦略を取ります。

結果として終盤にあひる組は追いつき同点としますが、最後の最後でわちゃわちゃが逃げ切り、ここまで土付かずで決勝進出を決めました。やっぱりここ一番での地力が強い! あひる組としては王者にあと一歩まで追いつく惜しい一戦となりました。

準決勝もう一戦は「iXA/ANATSUCHI×ヒュブリス」。ヒュブリスが初戦に続きタンクを1名配置する戦略をキープ、初手でシールドを2枚貼ることで守りを固める展開に持ち込み第1試合を制しますが、ANATSUCHIがこれにきっちりと対応し第2試合を奪取します。

第3試合、ヒュブリスはタンク以外の2名をスナイパー(4321)で揃えるステ振りにチェンジ(第2試合は3331、4321)、試合は接戦となり残り4秒で点数が並びますが、最後の最後でANATSUCHIが1点をもぎ取り、決勝に駒を進めました。

3位決定戦は、奇しくも昨年のワールドカップ3位決定戦と同じ組み合わせになりました。昨年ワールドカップではヒュブリスが制したこのマッチアップ、そのときにまだりゅう選手(ヒュブリス)はいませんでした。双子対決が実現した今回は、如何に。

実はこの第1試合、あひる組の「Rainbee」選手が「2341」というステ振りを繰り出します。これはチャージの速さに比重を置いたステ振りで、タンクを1名布陣として配置するヒュブリスの戦略に呼応したもののようです。その結果ヒュブリスのタンク役を担った「シャア」選手のシールドを早々に3枚使い切らせることに成功しています。残念ながらあひる組はこの好機を活かせず初戦を落としますが……、

ここであひる組は早速軌道修正、アタッカー(3331、2名)とスナイパー(4321、1名)を主体とする戦略に切り替えます。さらにシールドを温存し、ヒュブリスの両サイドに置かれたシールドを割ってから後半にシールドを張り替え持前の攻撃力を活かす戦術が決まり、1対1のタイに持ち込みます。そして……、

第3試合、ステ振りを変えずに挑んだ両チームはガブリ四つ。ここでヒュブリスが一貫して敷いた「ステ振り5のシールド2枚を両サイドに置き、その間に先制する」戦術が決まり、ついに昨年ぶりとなる「3位」を手に入れました!!

メンバーチェンジを乗り越え、全チーム屈指のコンビと呼ばれた「前P」「りゅう」選手と、タンク役を務めた「シャア」「パンちゃん」両選手のチームワークが非常に印象に残りました。

前P選手は試合後のインタビューで、「正直、めちゃくちゃ嬉しいです。でも、1位ではありません。ヒュブリスはまだ1段階進化を残しています。クライマックスシリーズは優勝を目指します!」と涙ぐみながら語りました。これからに期待しましょう!

そして迎えた決勝。

わちゃわちゃは、これを決めれば前人未到の「5連覇」。ANATSUCHIは、これを決めれば悲願の初優勝。「絶対王者」と「フィジカルモンスター」のマッチアップがついに本戦決勝で実現しました。

SUMMERシーズン、このマッチアップは「3勝3敗・得失点差0」という、まさに拮抗したカードです。

第1戦、わちゃわちゃがアタッカー2名(D,ぶちょう)・スナイパー1名(BIG-U)、ANATSUCHIがアタッカー1名(SHINTARO)・スナイパー2名(DAICHI,SHUTO)で挑んだ対戦はANATSUCHIが終始リードを保つ展開になり、ANATSUCHIが勝利します(3-9)。特にライフ1枚を残した状態で抜群の回避能力を発揮したANATSUCHIが相手への失点を最小限に押さえていました。

第2戦は実際の配信動画をぜひ御覧ください(上記動画は頭出し済)。

ステ振り・チーム編成を両チームが変えずに迎えた対戦は打って変わってわちゃわちゃが先行する展開に。残り36秒のところでANATSUCHIが追いつきますが、その後「BIG-U」選手の高いエイム能力により再びANATSUCHIを突き放します(6-4)。しかし、ここで怯むANATSUCHIではありませんでした。SHUTO選手がD選手、ぶちょう選手を連続K.O、6対6のままタイムアップ。運命の「オーバータイムマッチ」へ突入します。

この時、ぶちょう選手のライフは「1」。この千載一遇のチャンスをSHUTO選手は見逃しませんでした。

最後は株式会社meleapのCEO、福田さんが公開した動画でその瞬間をぜひ御覧ください。実にこの試合におけるすべてのポイントをゲットしたSHUTO選手のウィニングショットは、見事にぶちょう選手のライフを打ち破りました。

iXA/ANATSUCHI、ついに、ついに悲願のグランドスラム優勝です!!

2019年8月25日。この日、HADOの歴史が動きました。

まだ「世代交代」というには早すぎるかもしれません。しかし、「絶対王者」の背中を追いかけ、ゲーミングチームに所属しながら己を磨き続け、仲間同士でぶつかり合いながら切磋琢磨していった「あなたって時たま土の香りがする」は、「iXA/ANATSUCHI」として、ついに見事日本の頂点に立ちました。一見すると絶対王者を倒した「ジャイアントキリング」に見えますが、本当は、己の実力で王者に追いついた勇者達による、執念の優勝劇だったのです。

現在ランキングはまだ更新されていませんが、おそらくこの優勝で「iXA/ANATSUCHI」はランキング2位に躍り出ることになるはずです。彼らはディフェンディングチャンピオンとして、クライマックスシリーズを迎えることになります。

もちろん、今回5連覇を阻まれた「わちゃわちゃ☆ピーポー」、そして初戦で涙を飲んだ「わちゃごな☆ピーポー」だって黙ってはいないでしょう。見事メインストリームに帰ってきた「ヒュブリス」だって、今回ベスト3を惜しくも逃した「思考行結-あひる組-」だって、その他のチームだって!

さあ、次の舞台は「世界大会」です。年末に開かれる「HADO WORLD CUP」には、世界中から猛者が集まってきます。特にフィリピンでは現地テレビ局によるレギュラー番組も始まっており、今日本以外でもっともホットなスポットともいえるでしょう。今年の年末は、果たしてどんな地平線が広がっているのか……、VRonはこれからも全力で追いかけてまいりますので、どうぞお楽しみに!

それでは、HADO WORLD CUP 2019でまたお会いしましょうー!

取材協力:株式会社meleap

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