MARK.SPACE(シンガポール)は2日、ブロックチェーンベースの3D、VR、AR対応WEBプラットフォーム「MARK.SPACE」の進捗状況を公表し、今年の秋に正式なローンチを予定していることを発表しました。
自分だけのバーチャル居住空間「ユニット」を、好きなように創り上げられる空間
-
-
VR業界に激震!あの「ルサンチマン」が現実に!ブロックチェーンVR仮想空間「ANGELIUM」が発表
皆さーん、「ルサンチマン」ってマンガ、ご存知ですか? このVRonが始まったころにもご紹介しました、花沢健吾が手掛けた意欲作「ルサンチマン」。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて連載された、VR ...
先日、ブロックチェーンベースのバーチャルプラットフォーム「ANGELIUM(エンジェリウム)」をご紹介させて頂きました。本日ご紹介します「MARK.SPACE」もANGELIUMさんと同じ、ブロックチェーンベースのVRプラットフォームでございますよ。
「MARK.SPACE」は、既存のウェブサイトのフラットな設計に取って代わる、VRとARの最新テクノロジーを取り入れた3Dフレームワークを提供するシステムになっています。まずは公式の動画からどうぞ。
現在クローズドのβ版が稼働中。参加するユーザーは、MARK.SPACE内に自分専用の空間(ユニット、と呼ばれます)を作ることができ、表示もWEBベースだけでなく3DやVR / ARに対応しているとか。いわばバーチャルな空間に街みたいなものがあって、街の中にあるたくさんの区画の中から一つの空間を持つことができる、ってイメージですね。
こちらがそのデモムービー。なんか、自分の家をVRで全部まとめて作ってる感じですね! 上の動画は去年の11月に公開されたものなのですが、今回最新の画像を頂きましたよ。こちらです!
やばっ!! めちゃくちゃ綺麗じゃないですか……!
このような、自分の思い通りにできる空間(ユニット)をオープンソースアドレスを持つ仮想物件として所有する形になります。さらに、各ユニットを構成する物件の情報がブロックチェーン上に保持されることにより、個人データのセキュリティが確保される、という仕組みになっているんですね。
「居住区」「ショッピング区」「ビジネス区」……、これってブロックチェーン版「セカンドライフ」?
もう一つの特徴は、このユニットがユーザーのいる「居住区」だけでなく「ショッピング区」「ビジネス区」……といった、様々な種類のエリアで展開される、というところにあります。
「店舗のような空間さえも丸ごとMARK.SPACEのショッピング区内に作成できる」そう。これらを実現しているのが、MARK.SPACEが独自に開発した「MOSL(MARK.SPACE Object Scripting Language)」というプログラミング言語。これによりオブジェクトを3次元空間に表示できるだけでなく、作成者の望みどおりの内装・陳列を実装することが可能になるとのことです。
そのデモが実際に以下のURLから体験できますよ。
閲覧するにはかなり重たい作りのページになっていますが、こちらはあくまで「デモ」。実際のローンチサイトとは大きく異なる可能性がありますので、その点ご了承のほどを。
いや、注目すべきはそこではありません! デモの時点で参加している企業のラインアップです! デモページの左上にあります「マップ」をクリックしていただけると一目瞭然なのですが……
- SAMSUNG(!)
- NIKE(!!)
- Loro Piana
- G71
- GENO
ね! しかもですね、それぞれのショップの中に入ると(デモなので実際には買えませんが)商品がきれいにディスプレイしてあって、それを手に取ってそのまま購入できるようになってるんです。
この購入の際に使用するのが、MARK.SPACE内で使用するプラットフォーム専用通貨「MARKトークン(MRK)」。ユーザーはこの内部通貨を使って、金融取引や、ビジネスの宣伝、VR空間とオブジェクトの売買、商品の消費とサービスの利用、さらには社員への給与支払いまでできちゃうそうでございますよ!
こちらのMRKトークン、すでに1回目のトークンセールが終了しておりまして、「QRYPTOS」、「COSS」、「BTC-Alpha」の3つの仮想通貨取引所に上場済。近いうちに「HitBTC」にも上場するみたいですね。
あれ……? この感じって何かに似てませんか……? あ! そうです! これ、「セカンドライフ」に似てますね!
-
-
VRプラットフォーム「Sansar」(サンサール)を試してみたその2 いったいSansarって何だ?
©Linden Lab. CC BY-NC-SA 2.0 いやー、綺麗ですね………。 「セカンドライフ」運営で知られますLinden Labが8月2日にクリエートベータという形で公開した、ソーシャルV ...
「セカンドライフ」をつくったリンデンラボさんは、現在ソーシャルVRプラットフォーム「Sansar」のβ運営中。現在「VRChat」など他のVRプラットフォームサービスと激しく争っております。
「Sansar」がVR界の「YouTube」を目指しているのに対し、MARK.SPACEが根本的に違うのは、ブロックチェーン技術を使うことで「処理の分散化」「中央集権型ではないVRソーシャル空間の創造」「高レベルのセキュリティを持つ、自分だけの仮想空間」を実現しようとしている点にあります。
ブロックチェーンってよく「ブロックチェーン=仮想通貨」というイメージで見られがちで、それ自体は間違ってはいないのですが、実はブロックチェーン技術そのものには上のような側面もあるわけでして、その意味でも以前にご紹介した「ANGELIUM」と同様、MARK.SPACEは「Sansar」や「VRChat」とは全く違う観点で作られている、というわけですね。
今年の秋にまず「居住区」から開始予定。現在10月のオープンに向けて鋭意企業を誘致中
そんなMARK.SPACE、現在は(ロードマップによれば)10月に予定されている「居住区」プラットフォームセットの正式なローンチに向けて開発が続けられているそう。また12月の「ビジネス区」、来年3月の「ショッピング区」解説に向けて有名ブランドの誘致に取り組んでいるそうでございまして、今後も大企業の参加が期待できそうですよ。
MARK.SPACEで使われている言語「MOSL」も将来的には開発者に公開されるそうですので、今後の動向がどうなっていくのか、大いに気になりますね!
情報提供:MARK.SPACE