VRSionUp! #4へ行って、国際学生対抗VRコンテスト「IVRC」へ参加する「Youth(若人)」の息吹を感じてきました!

その日。筆者は六本木ヒルズにおりました!(4回目)

5月17日、GREE VR Studio LabはVRに関する研究をベースにしたワークショップ「VRSionUp! #4」を開催しました。

VRSionUp! #3へ行って、「世界で最も高いモーションキャプチャ」と「VTuber初のシチュエーションコメディTVドラマ」の真価を確かめてきました!

その日。筆者は六本木ヒルズにおりました!(3回目) 4月12日、GREE VR Studio LabはVRに関する研究を ...

毎回に渡り取材させていただいております「VRSionUp!」。今回はテーマが「VRエンタメxEdu」ということで、VRとエデュケーション(教育)とのつながりを中心としたプログラムとなりました。

といいますか、今回の一番の目玉とも言うべきものが「IVRC2019公式説明会&相談会」であります!

「IVRC」は、日本VR学会IVRC実行委員会が主催している、「国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト」(International collegiate Virtual Reality Contest)の略。学生が企画・制作したインタラクティブ作品の新規性・技術的チャレンジ・体験のインパクトを競うコンテストとして1993年から開催され、今年が27回目。昨年は幕張メッセで開催されました「DC EXPO」が決勝大会の会場だったんですねー。

今回IVRCの実行委員として活動されているGREEの白井さんから直接IVRCに関するガイダンスを受けられるとありまして……

会場はIVRCへの参加をお考えの学生の皆さんで大盛況! また、会場の内装がガラリと変わりましたねー! 実は今回から、会場がGREE本社内12階に設けられました「Lounge」での開催になりまして、グッとおしゃれな空間になっております!

こちらが「Lounge」横のレストスペース。ひたすらオシャレですね……!

では、毎回恒例となりました当日の模様をダイジェストでご紹介しましょう。なお、当日の模様はイクスアール株式会社さん協力のもと、YouTube Liveで配信されましたので、以下のアーカイブ動画と当日使用されました資料をご覧頂きながらどうぞ!

(2019/4/12) VRSionUp! #4
https://www.youtube.com/watch?v=o3a--Y7NZ0c

VRSionUp! #4 資料(Google プレゼンテーション)
http://j.mp/VRSIONUP4

VRSionUp! #4 資料(SlideShare)

IVRC2019公式説明会&相談会

まずは「IVRC2019公式説明会&相談会」から始まりました。

上記動画は昨年開催されました「第26回」のダイジェストです。VRonで取材させていただきました、立教中高の「カツゾー避難する」も紹介されていますので、ぜひ。

IVRCでは、参加チームが第一線の研究者を中心とするスタッフと関わりながら、約半年の間、全く新しいインタラクティブ作品・VRシステムを企画し、実際にデバイスの製作やコンテンツの作り込みを行います。完成した作品は、体験型展示を通じて審査され、受賞作品が決定する……という流れです。同コンテストの目的として……

  • 自ら考え・学び・手を動かすことのできる優秀な人材の育成
  • バーチャルリアリティの啓蒙普及
  • 地域・企業・学界を結ぶ、バーチャルリアリティ・コミュニティの醸成

の3つが公式サイトに掲げられています。

また、IVRCが「「国際」学生対抗コンテスト」と銘打たれている通り、このコンテストはインターナショナルな視点・ベースに基づいて開催されています。特にフランスで毎年開催されます「欧州最大のVRイベント」こと「Laval Virtual」との関係は深く、2003年から相互に学生コンテストの優秀作品の招待参加を実施しています。

特に毎年決勝大会ではLaval Virtualから招いた審査員により選出される「Laval Virtual Award」が制定されていまして、受賞作品は次年のLaval Virtualへ招待される、というのが毎年恒例になっているんですね。昨年は慶応大学KMDの2チームが招待を受け、今年の「Laval Virtual : Revolution」に参加しています。

IVRC 2019公式サイトより(http://ivrc.net/2019/wp-content/uploads/2019/03/IVRC_schedule_ja_v3-1024x480.png)

しかして、このIVRC、予選を通過して決勝大会へ進出するのはかなりの狭き門であります。

まず参加者は「企画書」・「VR学会大会予稿(今年から)」を作成し、6月10日17時までに提出する必要があります(別途投稿料として1,000円が必要)。上記の図にあります通り、主な部門は2つ。

  • 一般学生部門
    • 「バーチャルリアリティ/インタラクティブ作品」を実現できる能力・熱意をもつ学生を主体としたチーム。学生であればだれ参加が可能
  • ユース部門
    • 2019年4月1日時点で、大学2年次/高専5年次/専門学校2年次以下相当の学生で構成されたチームまたは個人

審査のポイントは以下の3つ。

  • 新規性
  • 技術的チャレンジ
  • 体験のインパクト

白井さん曰く「新・技・体、とおぼえましょう!」とおっしゃってましたね。この3つのポイントを基準に審査員が採点を行います。

昨年まで「ユース部門」は予選大会が免除され、採択されたユース部門参加者は全員決勝大会へ進出することができましたが、今年からユース部門も併せて予選が行われます。例年100以上の企画が提出される中(昨年は115件)、予選大会へ採択されるのはわずか25チーム(程度)。さらに予選大会を通過し、11月に日本科学未来館「サイエンスアゴラ2019」内にて開催されます決勝大会に進出できるのは、たったの「5チーム程度」。5チーム!!

この5チーム程度に、別途Laval Virtual側で選考される「国際部門」を勝ち抜いたチームを加えた精鋭チームにより、決勝大会を競うことになります。各賞はこちら!

一般学生部門・ユース部門選抜・国際部門招待作品

  • 総合優勝 GrandPrix
    • 米国「SIGGRAPH」に出展するための資金援助・サポートを実施・副賞20万円
  • Laval Virtual賞
    • Laval Virtual出展作品として招待
  • 各賞(昨年の例)
    • 日本VR学会賞 副賞:5万円
    • 川上記念特別賞 副賞:3万円
    • 審査員特別賞 副賞:1万円
    • VR観客賞 副賞:1万円(すべての予選展示作品より観客の投票により決定)
    • 未来観客賞 副賞:1万円(すべての決勝展示作品より観客の投票により決定)
    • 協賛企業賞

ユース部門

  • 金賞:3万円
  • 銀賞:賞状
  • 銅賞:賞状

ということで、今年は予選へ採択された作品はもれなく、9月に東京大学本郷キャンパスにて開催されます「日本VR学会大会」に出展できる、ということになります!

白井さんから学生の皆さんへ様々なアドバイスが紹介されていましたが、その中から一つ。

白井 「今企画を考えている皆さん、まずはIVRCのアーカイブサイト(http://ivrc.net/archive/)をくまなく見て、自分の考えている企画とかぶっているものがないか確認しましょう! 選考に際して「この企画って前にあったよね」という形で採択されないことって、けっこうあるんです!」

このサイトが非常に良くできていますので、こちらもぜひぜひご覧頂きたい!

学生ライトニングトーク

続いて毎回恒例のライトニングトーク。今回は

  • 立教池袋中学高校数理研究部<IVRC>
  • 蓮沼雅之  - 神奈川工科大学創造工学部ホームエレクトロニクス開発学科山崎研究室VPR牧場
  • 坂本恋 (立命館大学大学院映像研究科大島研究室)Code Weaver
  • 早川 正祐(はやかわ まさすけ)株式会社イマジカデジタルスケープメディアサービス部 ゼネラルマネージャー東京国際プロジェクションマッピングアワードVol.4説明会」
  • 春夏アキト(漫画家)ザ・テクノロジー マンガでわかる11の最新技術

の皆さんがライトニングトークにチャレンジされました。今回はこの中から……

まず立教池袋中学高校「数理研究部<IVRC>」の皆さんをご紹介。なんと!「Nintendo Switch: VR Kit」を使ってIVRCに出よう! しかも「中学2年生」中心で! というパワーワードがバンバン並ぶ内容でした。今回はVR Kitの「VRガレージ」をベースに企画を考えているそう。これは注目したいですねー。

ライトニングトークの最後には漫画家の春夏アキトさんが登壇されまして、「ザ・テクノロジー マンガでわかる11の最新技術」が紹介されました。

筆者も拝見させていただきましたが、取材先の方たちが錚々たる皆さんで、内容もめちゃくちゃ読み応え満点でした! オススメです!

GREE VR Studio Lab研究報告 / GREE Internship 2019

最後はGREE VR Studio Labからの研究報告が行われました。

  • HSIEH Rex「アバター社会の効果を測るプログラミング教育への活用」(GREE VR Studio Lab, Intern / 神奈川工科大学 博士3年)
  • 山崎勇祐「音声や映像のように、力触覚による表現が“当たり前”になる研究」(GREE VR Studio Lab, Intern / 東工大 博士3年 / Hapbeat合同会社代表)

特にHSIEH Rexさんは「IVA2019 (Intelligent Virtual Agents)」に、また山崎さんは「World Haptics Conference 2019 Hans-on Demos」に採択されたそうです! おめでとうございますー!

また、今回はGREEさんにて実施されているインターンについての総合的な紹介も行われました。上記写真はGREE VR Studio Labで行われているインターン募集。詳しくはYouTubeの動画、及び資料スライドからどうぞ!

最後はいつものように、和やかな雰囲気の中懇親会へ。学生の皆さんが続々と白井さんの元に集まり、それに白井さんが笑顔を交えながら真摯に対応されている姿がとっても印象に残りました。

皆さん、すっごく真剣な眼差しで自分の研究や関心ごとなどを熱心に質問されているんですよ。「VRエンタメxEdu」という今回のテーマにふさわしい、とってもキラキラした光景を目にすることができました。素晴らしい空間でした!

さあて、次回のテーマは「Kawaiiムーブ研究」です!

パントマイム・アーティスト、身体表現コンサルタントとして活動する荒木シゲル先生をお呼びして、VRエンタテインメントにおける先端研究と「身体で表現するテクニック」を実際に体を動かして学んでいくイベントです。  先端研究とあなたのアバターライフをより充実させる顔・表情の表現について体感して「なりたい自分になる」を一歩進めてみませんか?

(イベント概要より引用)

6月21日(金曜日)の午後6時より開催されるのですが、なんと! あっという間に一般枠が埋まってしまいました! 急遽増枠されましたがこちらも埋まってしまい、現時点では「ライトニングトーク枠」のみとなっております。すごい人気ですね……!

もちろん、次回もVRonは取材でお邪魔させていただきますよ。次回もお楽しみにー!!

取材協力:GREE VR Studio Lab

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