アメリカはロサンゼルスにて開催されております、CGの国際的な学会「SIGGRAPH 2019」内にて、日本時間で7月30日の8時30分よりBoF(バード・オブ・フェザー)プロジェクト「VIRTUAL BEINGS WORLD IN SIGGRAPH 2019」が開催されました。
当日VRonではTwitter、及び「REALITY」にて実況配信をさせていただきました。今回は「World VTuber Showcase」にて発表されました各賞の発表、及び各受賞者の皆さんのツイートまとめを中心にお送りさせて頂ければと思います!
「Virtual Beings World in SIGGRAPH2019」開催レポート
当日は以下のURLにて配信が行われました。現在もアーカイブが公開されていますので、ぜひどうぞ!
YouTube Live @ GREE VR Studio Lab
http://j.mp/VRSYTGREE VR Studio Labチャンネル内、当日の配信ページ
https://youtu.be/xQ-25E_3qsU
また、当日は「sli.do」のサービスを使用したリアルタイム投票も実施されました。こちらでは、VTuber ShowCase時に各VTuberへ、また「Fast Forward」のときは各発表者への投票が可能になっておりました!
「Virtual Being, Fast Forward」
ツールとテクノロジーのビジュアルプレゼンテーション、「Virtual Being, Fast Forward」では、以下の発表が行われました。
- “Virtual Avatars: from Fashion, Gaming to Deep Fakes” - Koki Nagano, Jaewoo Seo, Hao Li, Pinscreen (USA)
- “Anyone, Anywhere: Simplest Facial Mocap Solution” - Janna Jung, Raymond Mosco, Hyprsense (USA)
- “Hand Expression for Virtual Beings” - Ben O'Brien, StretchSense Limited (New Zealand)
- “Bringing Emotions to Virtual Being Faces” - Emilie Guy, Dynamixyz (France)
- “Virtual Character R&D” - Eitaro iwabuchi, SQUARE ENIX (Japan)
- “VIRTUAL BEINGS in the 5G and NTT DOCOMO 's Initiatives to Date” - Hiroyuki Sato, NTT DOCOMO,INC (Japan)
- “5G for VR & Virtual Beings” - Veronica Vanglin, VERIZON (USA)
- “Virtual Music Performances and Digital Beings” - Adam Arrigo, WaveVR, Inc. (USA)
- “Emerging Vtubers and Animation in China” - Tony S. Izumi, FRANKEN Animation (China)
- “Digital Performers and Ownership” - Luc Schurgers, DNABlock (USA)
- “Bilingual Vtubers for International Markets” - Hayata Nomura, YS MEDIA AGENCY INC inc. (Japan)
- “Investing in Virtual Beings” - Marco DeMiroz, The Venture Reality Fund (USA)
- “AI Virtual Characters for Social Media” - Ryan, Artie (USA)
- “Develop the path for Virtual Beings in VR4.0 era” - Akihiko SHIRAI, Ph.D, GREE, Inc. (Japan)
当日はその面子の凄さに驚かされましたが、特に感銘を受けたのが各国によってアプローチがぜんっぜん違うことでした。
アニメーションの拡大解釈から黎明的なムーブメントが生まれ、現在8,000人を超えるVTuberが活動するアジアと、3DCGムービー技術を礎にしたモーションキャプチャーからの影響が強い欧州のカラーがくっきり! どちらも興味深い発表ばかりでした。興味がある方は、ぜひ上でご紹介しているYouTubeアーカイブからどうぞ!
「World VTuber Showcase」
さて、いよいよ本命です。今回20組のVTuberがファイナリストに進んだ「World VTuber ShowCase」。
今回の「World VTuber Showcase」には20組のVTuberがファイナリストとして出場されました。こちらがその全ファイナリストの動画。一気にどうぞ!
用意された賞は以下の通り。
- Virtual Beings World 2019
- Hyprsense Prize
- Dynamixyz Prize
- Best Outreach
- Best Musician
- Best Interactive
- Best Multiplay
- Best Influence
- Best Individual
上3つは「グランプリ」と、今回協賛として参加された二社の冠が冠された賞です。まずはそれ以外の各賞からご紹介してまいりましょう。
Best Outreach:キミノミヤ(日本)
ベスト・アウトリーチはキミノミヤさんが受賞! バイリンガルVTuberとしてど安定の活躍ぶりですものね、納得の受賞です!
Best Musician:Bunny(アメリカ)
ベスト・ミュージシャンはアメリカのBunnyさんが受賞。唯一ラップでの動画参加が決め手になった模様です。会場では絶妙なライムに笑いが起きていましたね!
Best Interactive:直感×アルゴリズム♪(日本/中国)
ベスト・インタラクティブを受賞したのは「直感×アルゴリズム♪」。なんせ日中の主要なプラットフォームでの人気が絶大ですからねー!
Best Multiplay:GEMS COMPANY(日本)
ベスト・マルチプレイはジェムカンの皆さんが受賞されました! 11人同時のモーキャプ、圧巻です!
Best Influence:なちょこ(日本)
ベスト・インフルエンスはなちょこさんが受賞されました。5ヶ月でファン数35,000、お友達パワーがこれからも炸裂しそうですね!
Best Individual:NIWATORI Emiko(メキシコ)
ベスト・インディビジュアル(個人)はメキシコのNIMATORI Emikoさんが受賞! HTC VIVEとOculusを駆使してハイレベルなトラッキングを実現されていました!
Hyprsense Prize(Hyprsnese賞)
「Hyprsense Prize」は、アメリカの企業であるHyprsense社協賛による賞です。フェイストラッキングのSDK「Hyprsense」を開発されています。今回こちらの賞には、その「Hyprsense」SKDライセンス(1年間)にロジテック社製のウェブカメラ「Brio」(リンク先はAmazon)、そしてマーケティングサポートが受けられるという賞品が授与されます。上の画像がノミネートされた3組。
受賞したのは……
ミルキークイーン(日本)さんでした! おめでとうございます!!
OH MY GOSH GUYS
MAI PRINCESS 🍚WON THE #WorldVTuberShowcase HYPRESENSE AWARD!!! I can’t believe it 😭😭😭🎉🎉🎉
I’m so so so happy!!! WOW!!! THANK YOU!!!
With this new technology I hope we can bring everyone more and more content to enjoy, and reach people all over the world 🌍 pic.twitter.com/U6S9begXSc— ミルキークイーン (@milkyqueen_idol) July 30, 2019
すっごく嬉しい! ありがとうございました!
この新しいテクノロジーにより、世界中の人々がより多くのコンテンツを楽しめるようになり、世界中の人々にリーチできることを願っています!
Dynamixyz Prize(Dynamixyz賞)
もうひとつの協賛賞であります「Dynamixyz Prize」。こちらはフランスのDynamixyz社による賞で、彼らが開発しているフェイシャルモーションカメラ+アプリケーション「Performer」の1年間の商用利用権が用意されました。総額10,000ドルオーバーのこの賞品をゲットしたのは……
キミノミヤさん! Best Outreachとのダブル受賞となりました。おめでとうございます!!
Holy!!!! I am so honored!! Thank you so much everyone for your support😭✨
Dynamixyz賞を受賞したようです…!
ありがとうございます。゚(゚´ω`゚)゚。#SIGGRAPH2019
#WorldVTuberShowcase【アーカイブ/Archive】https://t.co/jLPfPb3yED pic.twitter.com/GhxXhQpeQU
— キミノミヤ⛩7/19 VILLS開催🔥ナレ担当 (@MIYA_KIMINO) July 30, 2019
Virtual Beings World 2019
そして、本イベントのグランプリとなります、「Virtual Beings World 2019」を受賞したのは……
「直感×アルゴリズム♪」のお二人! おめでとうございます!! 「直感×アルゴリズム♪」のお二人には、次回の「Virtual Beings World」のアンバサダーになれる権利がGREE VR Studio Labから授与、今年2019年11月にオーストラリアで開催が予定されております「SIGGRAPH Asia 2019 @Brisbane」に向けた活動がオファーされました!
ロサンゼルスで開催中のCG国際学会 #SIGGRAPH2019 の #WorldVTuberShowcase で、『#直感アルゴリズム♪』の KilinとXiがグランプを受賞しました!同時にBest Interactive賞も同時にいただきました。そしてあのPがまさかのミュージシャンに? 尻友の皆様の応援は太平洋を越えて届きました。謝謝尻友们 pic.twitter.com/jjXaQPvs7s
— 直感×アルゴリズム♪@敏腕プロデューサー バニーP (@algorhythm_jp) July 30, 2019
会場も納得の受賞! いやー、本当におめでとうございます!
各部門賞
アウトリーチ賞+協賛企業@Dynamixyz賞 👉@MIYA_KIMINO
協賛企業@hyprsense賞👉MilkyQueen @maipri_official
ベスト個人賞@EmiNiwatori
インフルエンス賞@nachoco_arbeit
インタラクティブ賞@algorithm_jc
マルチプレイ賞@gems_company
音楽賞@VRStudioLab
大盛況の2時間でした! pic.twitter.com/UGLVznVo2b— Akihiko SHIRAI, Ph.D #EnjoyStayHome🦠 (@o_ob) July 31, 2019
企業ピッチ14件と20本のティザーのライツ管理、円卓会議を含めた2時間のライブイベントを数名で成立させるのは大変でしたが、#VTuber 作品上映では英語圏の笑いのポイントなども感じられ次回開催のリクエストも来て「やってよかった!」と思います。#WorldVTuberShowcase https://t.co/xkETYzdPoQ pic.twitter.com/MelxYUkKnG
— Akihiko SHIRAI, Ph.D #EnjoyStayHome🦠 (@o_ob) July 31, 2019
今回、VRonはメディアパートナーの大役を授かりまして、Twitterや当サイトを中心に本イベントをご紹介させていただきました。もともと微力ではありますが、ほんの少しでもお役に立てただろうか……。
今回のイベントを通じて感じたのは、各所で確実に「バーチャル・ビーイング」の名のもとに、仮想アバターを介した様々な試みの息吹が起こっていることを肌で感じとることができたことでした。日本では「VTuber」がまさに隆盛を誇る中、他の国での活動を身近に体験し、感じ取る試みがどれほどなまでに貴重なことか。
まだまだ始まったばかり、様々な解釈や主張が混在するこの世界において、この「Virtual Beings World in SIGGRAPH」が果たす役割は非常に大きいのではないかと思います。VRonとしましても、そんな「バーチャル・ビーイング」を生きる皆さんのトライを少しでもお手伝いできるようなメディアでありたい、そう心の底から感じたひとときでした。
当日は早朝から昼前までREALITYで「裏実況」配信をさせていただきました。配信にお付き合いいただいた皆様、コンテストに参加された皆様、プロジェクト運営スタッフの皆様、本当にありがとうございました! 次回、また何らかの形でお手伝いができるよう、切磋琢磨してまいります。
VTuberの未来に、Virtual Beingsの未来に、乾杯!