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相次ぐ人材募集に資本投資。ビジネス目線で見たVR・AR・IoTのざっくりまとめ

VR・AR・MR・IoT・ドローン他、急速に世界は変化しようとしている

1.世界で発生しているVR・AR分野における人材募集

■Google
Google人材募集
Googleがサイト上でAR/VRチームのエンジニアプロジェクトスペシャリストやハードウェアエンジニアなどの人材を募集を開始しました。
噂になっていたオールインワンのヘッドマウントディスプレイの制作を開始するのではないか、と憶測を呼んでいます。

■Amazon
Amazonの求人公告を見るとショッピング体験のVR化を計画しているらしい(TechCrunch)
最近の求人公告を見ると、同社はVRのクリエイティブ・ディレクターを募集しているようです。Varietyの記事によると「AmazonのVRソリューションの未来を構想するため」とのこと。すでに各メディアが報じていますね。

■baidu
世界最速で進化の中国AR市場 バイドゥの10億人プロジェクトが始動(Forbes Japan)
バイドゥはヘッドセットでなくスマホベースのモバイルアプリに特化することで、中国のスマホユーザー数億人をターゲットに、迅速に技術を認知させられると期待を寄せているようです。
AR機能はバイドゥの検索アプリ、地図サービス、ECサイトのNuomi (糯米)にも導入されています。

これらサービスの月間アクティブユーザー数は計10億人を突破しており、ユーザーが検索アプリにキーワードを入力すると、それに関連するAR効果を得られるしくみです。また、バイドゥマップ(Baidu Map)は実際の世界に重ねた3Dルート表示のサービスを提供します。

■アリババ / テンセント
さらに、
アリババ
テンセントだって負けていません。両社は今年の春節(太陰暦でいうところの旧正月)にARのスマホゲームをリリースする予定だそう。アリババのゲームでは、すでに400万ドル(約4億5,000万ドル)以上のデジタルクーポンを準備されているとのことです。

調査会社Forresterのアナリスト、ワン・シャオフォンさんは「ポケモンGOがリリースされるまで、ARの活用法は限定的だった。しかし中国では、ARを使ったマーケティングキャンペーンが急速に拡大している」とニュースメディアのインタビューに応じています。

2.IoTの分野ではAmazon AlexaとGoogle Homeが「がぶリ四つ」

IoTの分野でもし烈な主導権争いが始まっていますね。そう、Amazon AlexaとGoogle Home

まずはAmazon Echo Dotを紹介するムービー(AV Watchより)。

こちらはKickさんが公開している、google homeのレビュー動画。

各メディアでは総じてAmazon Alexaの凄さが注目されている様子。音声認識技術はどこまで進化していくのでしょうか。

3.リアル店舗とEコマースの狭間で

無人コンビニ「Amazon Go」は日本の流通業界を席巻するか
アマゾンのレジなしスーパーが担うリアル店舗戦略の凄み(ダイアモンド・オンライン)

最後は最近もっぱら話題! 無人店舗「Amazon Go」です。

「Amazon Go」とは、いわばレジのないスーパーマーケット。昨年12月5日にAmazonがコンセプトムービーを発表し、話題をかっさらいました。

客がスマホをかざして入口を入ると、あとは好きなものを商品棚から選び出し、それを手持ちのバッグなどに入れてそのまま店を出て行けばいい、というもの。つまり「レジを通らない」ってこと。

支払いはアマゾンのアカウントから自動的に課金され、スマートフォンに領収書が送信されるという仕組みだそうです。商品をカゴに入れる手間、レジに並ぶ手間、レジで支払いをする手間、そして買ったものを袋詰めする手間、そのすべてがまーったく必要なし!と豪語しています。そりゃあ世界中でびっくりもしますわ……。

以下、海外のEコマースがらみの記事をちょいとまとめてみましたよ。

♠欲しい!をもたらす表現マジック〜ラスベガスで感じた世界EC潮流(ECのミカタ)

「アマゾン(Amazon)をはじめとするeコマース市場の拡大に苦しむのはメイシーズだけではない。アパレル大手のザ・リミテッド(THE LIMITED)は全店舗の閉店作業を進めており、破産もウワサされている他、百貨店のシアーズ(SEARS)は投資会社からさらなる投資を受ける予定だ。」

アマゾン、飛行船+ドローンで「最速配達」構想(日本経済新聞)

「米アマゾン・ドット・コムが飛行船と小型無人機(ドローン)を組み合わせた「最速配達」を構想していることが特許申請書類で分かった。「空の倉庫」として商品を飛行船に積み込み、空中からドローンで数分以内に注文者へ届ける」

天井にドローン搭載 ベンツが提案する未来の宅配用コンセプトカー(IT Media)

「独Mercedes-Benzが、宅配用バンのコンセプトモデルを出展。荷台はロボット、天井には配達用ドローンを搭載する。2016年12月に、アマゾンジャパンが日本の配送センターにロボットを導入するなど、物流の現場にロボティクスを活用した効率化の波が迫っているが、配送用バンにも同様の動きが期待される。」

一方、日本でも頑張ってます!

日本でも頑張ってるEコマース!

ローソンとパナソニックが、2016年12月12日より業界初となる完全自動セルフレジ機「レジロボ®」の実証実験を開始しています。現段階では「精算」と「袋詰め」の自動化を実現させているそう。専用のカゴに商品を入れて、専用のレジにセットするだけで、精算と袋詰めをやってくれるんだそうです。

2017年2月にはRFID(電子タグ)を導入した実証実験も行う予定。現時点では商品のバーコードを「ピッ」と読み込む作業は人の手を介する必要がありますが、それもRFIDで自動化!というところまで狙っているようですね。以下がそのパナソニックによる公式紹介ムービーです。

「声をかければ、自動的に欲しいモノを届けてくれる家電製品」の誕生が、ついにやってくる!

では、かんたんにまとめてみましょう。

GoogleマップやAR・VR等のデジタル層はGoogleが先行していますが、物理層ではAmazonの躍進が著しい印象です。

Googleは広告、Amazonは物販をビジネスにしていますが、途中の流通に関する部分を猛烈な勢いで効率化している感じ。箇条書きにすると、

  • Amazonは倉庫内の棚に至るまでドローンで制御して、顧客への配達までを自動化することを目指す
  • Googleはナビやマップなどのサービスによる利便性で顧客を囲い込み、ARやMRをフル活用してさまざまな広告媒体の独占を目指す

といったところでしょうか。力技ってすげーなー。

AmazonとしてはGoogleを経由することなく、ダイレクトに個人レベルによる消費活動にまでアクセスしたいわけですね。その象徴がまさに「Amazon GO」。だからIoTにバンバン力をいれてるんじゃないでしょうか。例えばこんな記事もそうですね。

「IoTコマース」時代到来。700ものAmazon Alexa搭載製品が登場した今年のCES。(ハフィントン・ポスト)

夕食の準備をしていて、「あ、あの食材が足りないや」って気づいた時に、Alexaが搭載された家電に向かって「あれチョーダイ!」って声をかけると、すぐさまAmazon Alexaが解析してAmazonに注文して決済して、すぐにプライム便で品物が届いちゃう……というシーン。

あるいは、車で帰宅途中に晩御飯のレシピをうんうんと考えて、迷ったらカーナビに「Hey Siri!(OK Googleでもいいね)」って声をかけてレシピを検索して、決まったらその場でAlexaめがけて食材を注文して、自宅についた時には、食材を搭載したAmazonのドローンが自宅のすぐ近くまで来てる……みたいな!

現時点ではまだユーザのアクションをいくつか必要としますが、早晩「牛乳がなくなると自動的に届く」という世界になるでしょう。まずその第一歩が、

Amazon Dash Button。未来はすぐそこまで来てるんだぜ!

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