株式会社MESONは21日、様々なプラットフォーム上で簡単にマルチユーザーのARアプリケーションを開発できるオープンソースフレームワーク「Conekton」を公開したことを発表しました。
MESONが攻める! マルチデバイス、マルチユーザーを標榜するARフレームワークが爆誕
【OSSリリース🎉】
AR開発のオープンソースフレームワーク「Conekton」を公開しました!!Conektonを利用すると「クロスプラットフォーム」と「マルチユーザー」対応のARアプリを簡単に開発することができます!!
開発者の皆様、ぜひご利用ください😀#Conekton #MESONhttps://t.co/OT0xk2MZ1u
— MESON, Inc (@MESON_TOKYO) July 21, 2020
MESONさんは、2017年9月設立。これまでVRonでも何度か取り上げさせていただきました。ARコミュニティ・カンファレンス「ARISE」や、「AR City」「PORTAL」などの制作活動でAR領域で確かな存在感を示されていますね。
https://www.meson.tokyo/
そんなMESONさんが今回発表したのはフレームワーク、しかもオープンソースです!
「Conekton」はMESONが独自に開発したオープンソースフレームワーク。開発者はConektonを利用することで、簡単にクロスプラットフォームかつマルチユーザーのARアプリケーションを開発することが可能になります。
MESONさんではこれまでのARアプリケーション企画・開発における知見に基づき。これからのARアプリケーションには様々なデバイスで体験することができる「クロスプラットフォーム」と、複数の人が同じARコンテンツを共有することができる「マルチユーザー」の2つの特性が必須になると考え、今回の「Conekton」開発に至ったとのこと。
マルチデバイス
クロスプラットフォームとマルチユーザーの2つの特性を備えたARアプリケーションをより効率的に開発し、開発者がARにおける体験設計やコンテンツ自体の開発に専念できるように設計されているそうです。
ベース層にUnityを配し、デバイスとの間に「Conekton」が位置することで、マルチデバイス・マルチユーザーを実現しています。
現在、Conektonは下記のプラットフォームをサポートしています。
- NrealLight
- Magic Leap 1
- AR Foundation (iOS / Android)
- Oculus Platform
ほう、Oculusにも対応してるんですね!
Conektonを利用すれば、例えばNrealLight向けに開発したARコンテンツをほぼコードを改変せずにMagic Leap 1など他のARデバイス向けにビルドすることが可能に。スマホアプリへもビルドできるので、スマホARアプリ開発にもいけますね!
Oculus系デバイスへの対応については、「ARグラスが普及しきれていない現在においては、より入手が容易なVRデバイスを活用してプロトタイピングしたり、動作を確認したいというニーズがよく発生します。Conektonを活用すれば、ARグラスが手元にない状態でもARアプリケーションのプロトタイプ開発や効率的なUX改善を実現することができます。」とのこと。なるほどね……。
マルチユーザー
また、ConektonはマルチユーザーのARアプリケーションの開発を前提に設計されており、開発者が簡単にARアプリケーション内で複数のユーザーに同じコンテンツを共有する体験を提供できるのも大きな特徴です。
マルチユーザーを実現するために使われているのはPhoton Engine。今後はそれ以外のプラットフォーム上でも開発が行えるように改良していくそうです。
アバターシステム
そして! Conektonでは、ARアプリケーション内で接続されたデバイスに対して「頭」「左手」「右手」の3箇所を可視化し、装飾を施すことができる「アバター機能」をサポートしています。
マルチユーザーのARアプリケーションを実装する際には、ユーザーが他の体験者の頭や手の位置を可視化して把握できるようにすることで、ユーザー間のインタラクション機能を実現します。Conektonではこれを標準実装することで、開発者が実装することなくインタラクションを提供できるようになっているんですね。
今回オープンソースとしてこのシステムを公開する運びとなったのは、
「このライブラリが世界中のAR開発者に活用されることにより、AR業界そのものの発展に貢献でき、世界中から素晴らしいARアプリケーションを多く生み出すことができると考えています。またオープンソースとして公開することにより、世界中の優秀なARクリエイターと共にこのConektonを進化させていくことができると考え、公開することを決定しました。」
とのことです。思い切りましたねー!
これからこの「Conekton」でどのようなARアプリが作られていくのか、これからも注目していきたいところです!
記事元:様々なARデバイスでマルチユーザーのARアプリケーションを開発できるオープンソースフレームワーク「Conekton」を公開|株式会社MESON -PR TIMES-