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BlockBaseとDiGITAL ARTISANとMiraCreative、ブロックチェーン技術で3Dデータの二次創作権を発行する実証実験を実施

ブロックチェーン技術の導入コンサルティングを行うBlockBase株式会社は2日、株式会社DiGITAL ARTISAN、株式会社MiraCreativeとのコラボレーションを通じ、NFT(Non-Fungible Token:互いに代替することができない独自性を備えたトークンのこと)を活用した3Dデータの価値向上に向けた実証実験を行います。

知的所有権の保護にブロックチェーン! 3Dコンテンツの価値を高める切り札になるか!?

VR・ARなどXR技術の発展と増加に伴い、3Dコンテンツのデータが身近になっている昨今ですが、そこで大きな問題の一つとなるのが、デジタルデータであるがゆえの「複製」に対する課題です。デジタルコンテンツはデジタルが故に寸分たがわぬ「コピー」の作成が容易であり、結果としてこの複製による著作権・肖像権などの知的所有権において大きな課題があります。

現在日本の企業を中心に策定、普及が進んでいる「VRM」では、VRMコンソーシアムをベースにこういった複製に対する権利・取り組みや、3Dアバターにおける「人格」に対する権利の規定などについても検討・議論・研究が続けられています。

BlockBaseさんでは、3Dデータをはじめとするデジタルデータの価値向上のために、「誰が創ったのか」や「誰がどのように使用できるか」が重要であるという仮説を立てた上で、ブロックチェーン技術を使ってデータの来歴(作成者や改変者などの情報)と権利保有者を明確にすることで、3Dデータの価値向上と、それに伴うクリエイターへの利益還元や創作活動の活性化に取り組んでいます。

そこで、DiGITAL ARTISANの3D全身スキャナー『Super Light Photo 3D Scanner』を利用して3Dコンテンツデータを生成し、生成されたデータの二次創作権証明書をBlockBaseがブロックチェーン上で発行されるトークンであるNFTとして発行することで、NFTの所有者が、トークン内に記載された使用許諾・ライセンス情報の範囲内で、データの改変、商用利用をする権利を保証する仕組みを開発している、というわけ。

この度の取り組みでは、3Dコンテンツデータの二次創作権をブロックチェーン上で発行されるトークンとして販売します。トークンの保有者は、保有により3Dコンテンツデータの改変や二次創作への活用が許諾されることがトークン内に明記されており、トークン保有者は著作者や管理団体に対してその都度使用許諾を得ることなく、これらの権利を行使することができるようになっています。

トークン内に記載される情報の例
「誰が創ったのか」
・データ作成者の情報
・作成日時や期間
・データ改変者の情報
「誰がどのように使用できるか」
・使用許諾・ライセンス情報
・発行数

これらの情報は専用のビューワーで誰でも閲覧可能になり、トークン保有者はURLをWEBサイト・動画概要欄・SNSなどに貼り付けることで、正当な二次創作権の保有を証明することが可能です。

例えば、上にありますデジタルハリウッド大学学長の杉山知之さんの3Dスキャンデータに対して発行されるトークンに上記のような情報が記載され、そのトークンの信頼性をブロックチェーン技術を使って保証する……という流れですね。なおデータ形式と使用許諾・ライセンス情報については、OpenXRやVMRなどの規格の状況も踏まえ整理していく予定だそうです。

この仕組を使って、例えば……

杉山先生のモデルを使ってこんな映像を作成したい場合にトークンを通じて2次使用の権利を手に入れれば、利用者には使用の権利がブロックチェーンにより保証され、権利者(この場合は杉山先生)にはトークンの購入を通じて対価が渡される、という流れですね!

3Dデータだけなくあらゆるデータへの対応も。只今取引プラットフォーム「NFThree」を開発中

BlockBaseさんでは想定されるターゲットと活用例として……

  • 3Dデータを加工する技術を持つクリエイターがNFTを購入
  • 3Dデータの商用利用が可能になる(動画やVRゲームでの利用)
  • 3Dデータ自体に改変を加えることが可能になる
  • クリエイターが、元のNFTの情報を継承した新しいNFTの発行も可能

という点をあげています。現在このトークンと3Ddataの取引プラットフォーム「NFThree」( https://www.nfthree.com/ )を開発中。さらにはBlockBaseさんでもこうして作られた3Dデータを購入し……

  • 杉山氏が登場するノベル型ゲーム
  • 杉山氏を御神体に見立ててお参りするアプリ
  • 杉山氏が踊る音ゲー

の開発を進めていらっしゃるそうです。音ゲー!

今後、同プラットフォームで扱われる3Dモデルは増える予定で、株式会社CAMPFIRE代表取締役の家入一真さんのデータが加わる予定だそう。また、今まで目に見えなかった、撮影者・加工者・被写体・ダンサー・声優などデジタルコンテンツ作成に携わった人の情報が作品の一部として楽しめるような世界観を目指す、としています。

さらには3Dデータのみならず、モーションデータや音声データなど様々な形式のデータを同様の規格でNFT化することで、それぞれの権利が保証され、データの価値が高まる仕組みを創っていくそうです。

というわけで、二次利用をブロックチェーンで制御しよう!という実証実験が始まります。元々3DデータにDRM(著作権保護技術)を付加する、といった検討はなされてきましたが、それをブロックチェーン技術を使って解決しようというのは非常に斬新ですね。さて、実際のローンチ時には果たしてどのような形になるのか……、そしてブロックチェーンならではの壁を超えて実証実験はどのような結果を迎えるのか……。注目していきましょう!

記事元:BlockBaseとDiGITAL ARTISAN、MiraCreativeがブロックチェーン上で3Dデータの二次創作権を発行 〜デジタルデータの価値向上へ道筋〜 -PRTIMES-

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