CEATEC 2019 コラム 特集

CEATEC 2019へ行って、CPS / IoTの最先端を見てきました!(2・ソニー)

一般社団法人電子情報技術産業協会、一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会、一般社団法人コンピュータソフトウェア協会の3団体で構成するCEATEC 実施協議会は、2019年10月15日(火)から18日(金)までの4日間の日程で、幕張メッセ(千葉市美浜区)にて「CEATEC 2019」を開催しました。

本日生協のうちに幕を閉じたCEATEC 2019。公式発表された登録来場者数は144,491人、と14万人を突破しました。さっすが! そんなCEATECの出展社紹介に参ります。1回目にご登場頂くのは、全展示の中でも一番異彩を放ち、かつ孤高の美しさをまとっていた、こちら!

ソニー

プレスリリースより https://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201909/19-088/

ソニーさんが出展のテーマとしたのは「Sony’s Technologies x Medical/Life Science(ソニーのテクノロジー × メディカル/ライフサイエンス)」。

ソニーのPurpose(存在意義)を、「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」ことにある、とした上で、テクノロジーの力による様々な社会価値の創出の中でも「メディカル事業」をフィーチャー。「生活の安心・安全への貢献」に関わる重要な領域の一つに位置付け、今回のブース展開をされていました

ソニーさんといえばカメラ・音響というイメージが先行しがちな中、思いっきり「医療系展示」に全振りをした形です。これがとっても潔かった!

上にあるブースイメージ図の中央付近から撮影した写真がこちら。ぼかし処理を入れているのは、4Kディスプレイに映し出された「実際の手術の模様」であります。ちょっと見る方を選ぶことからぼかし処理を入れさせていただきましたが、それだけ、今回の展示は医療という分野に真正面から向き合った内容でした。

展開された展示は以下の通り。

メディカルイメージング領域

医療技術の進化により、患者に負担の少ない内視鏡を用いた低侵襲手術やモニター映像を見ながら行う手術が普及することで、映像システムのさらなる高画質化が求められています。ソニーは、手術部位を撮影する術野カメラからモニター、レコーダーに至るまで幅広い機器を通じて病院内の高画質かつ高効率なメディカルソリューションに貢献しています。そこには、イメージセンシング、光学、3D、4K、色域、伝送といった分野での多様な技術が応用されています。

プレスリリースより

イメージセンシング技術・3D技術

 

ソニー独自の裏面照射型画素構造のCMOSイメージセンサーや画像処理技術により、4Kの高精細な映像や高感度で暗所でもノイズが目立ちにくい映像を実現。4K術野カメラ、4K外科手術用内視鏡システム、4K 3D 手術用顕微鏡システムのカメラヘッドなどに搭載しています。また、特に「4K 3D 手術用顕微鏡システム」では、より自然な3D表現を実現させるために3D映像撮影に適した並列光学機構やその機構を小型化する技術などを開発しているそう。

こちらがその「4K 3D 手術用顕微鏡システム」。アーム上の顕微鏡を通じでディスプレイに3D映像が映されている様子です。利用者は専用の偏光メガネを装着し、立体視しながら見たい部分を大きく拡大表示させ、4K画質で視認できる、というしくみになっています。

4K外科手術用内視鏡システムおよび4K 3D 手術用顕微鏡システムは、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社およびオリンパス株式会社との医療事業合弁会社である「ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社」が技術開発を担っているそうです。

こちらは中央に配置された4Kモニタ。高精細な映像がはっきりと映し出されていますが、ここのポイントはそれだけではありません。

こちらは、放送業務用分野で培った独自の高効率な映像伝送技術「LLVC(Low Latency Video Codec)」を応用することで、病院内のデータの低遅延かつ高画質なIP伝送を実現した上で、手術室内外の映像を一元化し多用途に活用できるIPベースのプラットフォーム「NUCLeUS(ニュークリアス)」のデモンストレーションなんです。

4K画質ともなりますと、要求されてる帯域幅などは膨大なものになりますが、それを複数、さらに一括して取り扱いながら、いつでも切り替えて表示できるようになっているんですね。

さすがはソニーさんらしい技術力の高さ、そしてそれを惜しまずに医療へのアプローチへ投下されているのは、お見事という他ありませんでした。CEATECというイベント自体が家電ショーを起源とすることから、各会社さんが様々な展開を模索される中で、このアプローチはとっても新鮮!

しかも、ブースが非常にかっこよかった! 白一色で構成されたブースのプロダクトデザインがなんといいますか、「ソニーらしさ」を感じ取ることができて、とっても印象に残る展示でございました。

次回も出展社さんのご紹介をさせていただきます。お次は、全ブースの中央で「アバター」を高らかに掲げた、あの会社さんです!

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