韓国のSamsung Electronicsは現地時間の10月22日、Microsoftの「Windows MR」に対応したMRヘッドセット「HMD Odyssey+」を発表しました。
1233dpi相当という超解像度!? その秘密は「アンチ・スクリーンドアエフェクト」にあり
まだ現バージョンの「Odyssey」すら日本で発売されていない(Amazonでの購入は可能ですが、日本法人での正規販売はされていません)のに、サムソンさんはまたもや衝撃的な新バージョンをリリースします。まずは先だって公開された公式映像から。
現時点で公開されているスペックは、
- 3.5インチAMOLEDディスプレイ、1440x1600pxが2枚
- 視野角110度
- 6DoFのインサイドアウト・ポジショントラッキングに対応
- Windows MR準拠
ということで、現行のOdysseyと同じ……なのですが、一番の改良点はそのディスプレイにあります。その名も「アンチ・スクリーンドアエフェクト」技術(Anti SDE)。
スクリーンドアエフェクト(スクリーンドア効果・Fixed Pattern Noise)とは、VRHMDをかぶって視聴しているうちに、ディスプレイの微細な網目模様(格子模様)が見えてしまう現象のこと。没入感を損なう原因になったり、VR酔いを引き起こす原因の一つともされていて、各社はどうにかしてこのスクリーンドア効果を軽減させようと躍起になっています。
単純に解像度が上がれば解決するのですが、そう簡単にはいきませんで、液晶・OLEDディスプレイ上にある画素(サブピクセル)の並べ方を変えたりするなどの手法が取られます。
今回サムソンさんが取った手法は、各ピクセルの間にあるスペースをぼやかすような処理を行うことで、網目模様そのものを見えずらくして解消する、という方法のようですね。
この「Anti SDE技術」により、1,233dpi相当の解像度を実現する、としています! 従来のOdysseyが616dpiですから、単純に倍の解像度相当の視覚体験ができますよ、という次第。
お値段は据え置きの499米ドル。はたして日本での販売や如何に!?
これにより、Windows MR系統のHMDとしては他社に比べて頭一つも二つも抜け出した格好となります。
気になる販売価格はアメリカにて499ドル(約5万6000円)と、現行バージョンと同価格。すでにMicrosoftストアとSamsung.comで発売が開始されておりまして、アメリカをはじめ韓国、中国、香港、ブラジルなどでも購入が可能になっています。
一番の関心事は、果たして日本での販売は実現するのか、ということですね! 現時点で日本での販売について公式な情報は全く出ておらず、現行品も正規販売されていないところを見ると、望みは薄いかな……? 続報に注目しましょう!