いよいよ本格始動でございます!
一般社団法人VRMコンソーシアムは24日、AR/VRなどの3Dアバターを活用する市場のさらなる躍進を掲げる同共同事業体「VRMコンソーシアム」の正式発足、及び公式サイト( https://vrm-consortium.org/ )の開設を発表しました。
昨年末に準備委員会が生まれてから約半年、いよいよ「VRM」の推進団体が正式にスタート!
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3Dアバター規格「VRM」の策定・普及を目的とした共同事業体 「VRMコンソーシアム」 2019年2月の設立を目指し準備会が発足
いやあ……、昨日・今日とVTuber(3Dアバター)周りでドデカイ発表が立て続けにありまして、正直右往左往しております! とにかく、まずは昨日発表されたこちらから。 IVR、株式会社エクシヴィ、株式会 ...
「VRM」は、プラットフォーム共通のファイル形式。対応アプリケーション全てにおいて同じアバター(3Dモデル)データを使うことができます。これにより、生放送、動画、ゲーム、チャットなど、それぞれで存在するVR世界が繋がり、プラットフォームを超えた自由なコラボレーションを実現することが可能です。
また、「VRM」形式とその標準実装(Unity対応)がすべて無料かつ自由に使用できるようオープンソース(MITライセンス)で公開されています(https://vrm.dev/)。
「VRM」は、3Dアバターを取り扱いやすく、かつプラットフォームに依存しないのが大きな特徴。このため、他のエンジンや環境でも同じアバターを取り扱うことができます。さらに、オリジナルの3Dモデルを公開する際に避けて通れない「再配布規定」の部分についても非常に細やかな設定を決められるよう設計されているのも、大きな特徴です。
昨年末にIVR、株式会社エクシヴィ、株式会社S-court、株式会社DUO(現在の株式会社ZIZAI)、株式会社ドワンゴ、株式会社バーチャルキャスト、株式会社ミラティブ、株式会社Wright Flyer Live Entertainment、クラスター株式会社、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社、SHOWROOM株式会社、ピクシブ株式会社、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社の13社が、任天堂さんをオブザーバーに迎えて「VRMコンソーシアム設立準備会」を発足。それから約5ヶ月近くが経ちました本日24日、ついに正式発足が発表になったという次第でございます。
やっぱりねー、この公式動画のサムネイルはインパクトが強烈でした!
前回の記事では説明しなかった(というか、一部が公表されなかった)のですが、出ているモデルのメンツの振り幅がすごかったのです。前列左から後列右にかけて主だった皆さんを列挙していきますと……
- アリシア・ソリッド(みゅみゅ(株式会社バーチャルキャストCVO)さんが使用していることでも知られる、niconicoが無料配布しているモデル)
- カツキ(IVR「Vカツ」の公式キャラクター)、その他右後方にVカツで作成されたモデル
- みここ(ねこみみマスター(ねこます)さんが作成し「KemomimiOukokuライセンス」に基づき無料配布しているアバターモデル)
- Unityちゃん(Unity Technologies Japanが「Unityちゃんライセンス」に基づき無料配布しているアバターモデル)
- ミライアカリ(ZIZAI / ENTUM。MMDモデルがニコニ立体にて配布されている)
- 猫宮ひなた(ZIZAI / ENTUM)
- くらすたーちゃん(クラスター株式会社:公式バーチャルタレント兼広報部長)
- AVATAR2.0(Pixiv / SHOWROOM / TWIN PLANET。登場しているのは「雨ヶ崎 笑虹」「九条 林檎」「白乃 クロミ」の3体)
ねー! なんか凄い「全員集合」感があったわけですよ。そりゃあそのはずで、準備委員会を形成した13社からわーっとモデルを集めちゃっている状態ですから、壮観な光景になりますよね……。
新たに中国「bilibili」、韓国「Salin Co.,Ltd.(EpicLive)」、そしてNTTドコモ・KDDI・ソフトバンクの携帯キャリア3社が参画
さて、いよいよ本格的な船出を果たしました「VRMコンソーシアム」、今回は当初の13社(+オブザーバー1社)に加えて新たに10社の正会員加盟、3社の賛助会員加盟がなされまして、合計26社(賛助会員含む)となりました。
ではでは、全加盟企業を一気にご紹介します!(五十音順、太字は新規加入、カギカッコ内は代表的なサービス・活動・関連会社など)
正会員
- IVR(http://i-vr.jp/)「Vカツ」
- アローハック合同会社(https://arrowhack.co.jp/ VTuberアプリ開発・360度VRコンテンツ制作)
- 株式会社エクシヴィ(http://www.xvi.co.jp/)「AniCast」
- 株式会社S-court(https://s-court.me/)「カスタムキャスト」
- 株式会社NTTドコモ(https://www.nttdocomo.co.jp/)「DoCoMo」「dマーケット」「TOWER RECORD」「レコチョク」
- クラスター株式会社(https://corp.cluster.mu/)「Cluster」
- クリプトン・フューチャー・メディア株式会社(https://www.crypton.co.jp/)「Vocaloid」「初音ミク」
- KDDI株式会社(https://www.kddi.com/)「au」「J:COM」「Gunosy」「UQモバイル」
- SHOWROOM株式会社(https://showroom.co.jp/)「SHOWROOM」「SHOWROOM V」
- Salin Co.,Ltd.(http://www.salin.co.kr/ 韓国)「EpicLive」
- ソフトバンク株式会社(https://www.softbank.jp/)「SoftBank」「ITMedia」「PayPay」
- 株式会社ZIZAI(https://zizai.co.jp/ 株式会社DUOより社名変更)「ENTUM(ミライアカリ・猫宮ひなた 等)」「IRIAM」
- 株式会社ドワンゴ(https://dwango.co.jp/)「niconico」「スパイク・チュンソフト」「バンタン」
- 株式会社バーチャルキャスト(https://virtualcast.jp/)「バーチャルキャスト」「THE SEED ONLINE」
- 株式会社ハロー(http://helo-helo.com/)「四月一日さん家の」「ハロクリ(響木アオ・たみー・佐々木)」
- ピクシブ株式会社(https://www.pixiv.co.jp/)「VRoid Studio」「VRoid Hub」
- bilibili(https://www.bilibili.com/ 中国)「bilibili動画」「アズールレーン」
- 株式会社HIKKY(https://www.hikky.life/)「バーチャルマーケット」「バージョンドット」
- 株式会社 Brushup(https://www.brushup-inc.com/)「Brushup」
- 株式会社ブルーツ(https://vruitz.co.jp/)「なるはやちゃん」「VRZ(VTuber × 得意スキルを組み合わせた活動支援プロジェクト)」
- 株式会社ミラティブ(https://www.mirrativ.co.jp/)「Mirrativ」「エモモ」
- ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社(https://unity.com/ja)「Unity3D」
- 株式会社Wright Flyer Live Entertainment(https://le.wrightflyer.net/)「REALITY」「KMNZ・すーぱーそに子・皇牙サキ・葉月ナツ・いそら真実 等」
賛助会員
- 株式会社エクスペクア(https://www.expequa.com/)「figvie(3Dモデル総合販売プラットフォーム)」
- 株式会社 K's DESIGN LAB(https://www.ksdl.co.jp/ 3D機材(ソフト / ハード)販売等)「SUPER SCAN STUDIO」
- 一般社団法人 日本ネットクリエイター協会(http://www.jnca.or.jp/ 同人クリエイターの活動促進や権利面・生活面での様々な支援活動を行う社団法人)
オブザーバー
- 任天堂株式会社(https://www.nintendo.co.jp/)
ということで、以上26社(+任天堂さん)という布陣になりました!
なんと言っても、携帯キャリア主要3社が揃って加盟を果たした他、中国からあの!「bilibili」さん、さらに韓国から「Salin」さんが参画と、海外からの加盟も大きなエポックなのではないでしょうか。特にbilibiliさんの加盟はものすごく大きいのではないかと!
また、「VRM」のベースとなる3DCG標準フォーマット「glTF2.0」や、VR/ARの標準規格を目指している「OpenXR」の策定団体であるKhronos Group(クロノスグループ)からも賛同を得ているそうでございまして、日本発の国際標準規格を目指す動きが加速しそうですね!
今後は正式バージョン「VRM 1.0」の策定および加盟企業の「VRM」使用に対する審査・認定機能の提供に取り組むとともに、AR/VRなどの3Dアバターを活用する市場のさらなる躍進を目指す……とのこと。引き続き会員募集も行われるそうです。
いやあ、それにしても錚々たる顔ぶれになりました……! VRM規格が日本のみならず世界的に認知、利用されていくことで、様々な恩恵や発展が描ける未来。その扉をVRMコンソーシアムの皆さんが開けることになります。今後の動きから、目が離せませんね!
情報提供:一般社団法人VRMコンソーシアム