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フィンランドの「Varjo」、VR-1に続く「人の目レベル」のHMD「XR-1」を発表。ボルボとの協業も

なんかスゴイやつがまたキター!

フィンランドのVRHMDスタートアップである「Varjo」は日本時間で30日、今年2月に発売された「VR-1」に続くHMDとして、MR機能を搭載した「XR-1」のリリースを発表しました。

「人間の目」を目指した超ハイエンドHMD、いよいよMR機能が付加されてパワーアップ

Varjoは、「人間の目」レベルの解像度を持ったVRHMDを開発している企業です。このVarjoさんがエンタープライズユースをベースに発表・発売しているのが「VR-1」でございます。

最大の特徴は、片目ごとに2つのディスプレイを使っていること。ディスプレイの中心部分に超高解像度のディスプレイを用いる一方、それとは別に通常のHMDと同程度のディスプレイを併用することで視野を確保する、という感じ。

こちらが2枚のディスプレイを使って表示をしているサンプル写真。中央部分の解像度は「3000dpi」だそうですよ! VIVE Proが600dpiくらいですから、中央部分の解像度がとんでもないレベルになっていることがおわかりいただけるかと。

公式に公開されている比較写真(左はVIVE Pro)。この差はエグい!

こちらのVR-1、現在公式サイトにて5,995ユーロ(だいたい66万円くらい)で販売中。トラッキングはSteam VRに対応している他、UnityやUE4などのSDKも公開されています。ただし、現時点で日本への発送を行われていません。うーん、残念!

で! このVR-1に「2つのカメラ」を付けた新製品が「XR-1」、というわけ。

12メガピクセル✕2、FOV「82度」をカバーするカメラとアイトラッキングで「鬼に金棒」スペックへ!

こちらがその新製品「XR-1」であります。

こちらのカメラは82度x82度の視野角を持ち、解像度は12メガピクセル。90hzで駆動するということでフレームレートも文句なし、というスペックです。さらに今回の「VR-1」ではアイトラッキング機能も追加されておりまして、100hzで駆動するとのこと。これにより、カメラが映し出す実際の映像に高解像度のCGを合成させて表示することを可能にしています。まさしく「MR」!

さらに、今回は世界的な自動車ブランドであります「ボルボ」が、このXR-1を活用した自動車開発を行うことも発表されました。ボルボはXR-1をドライバーに装着させてMRでCG投影を行うことで、新装備や室内デザインなどを実際に人間の目で評価し、開発期間の短縮につなげていきたい、としています。

ただ、ここまでの高性能HMDとなると、要求されるPCスペックも高くなってしまいますね。「GeForce® RTX 2080」「NVIDIA Quadro RTX 6000」クラスのグラボが必要ということで、さすがはハイエンド・エンタープライズ、って感じ! Varjoさんとしては今年の後半に発売を予定しているとのことですが、日本での発売の有無・価格などについては未発表です。

今回の発表で一番重要なポイントは、「HMDのトレンドが確実に『MR(パススルー)』+『アイトラッキング』のベクトルを向きつつある」というところなのではないかと思います。

Oculus Quest / Rift Sの「ガーディアン(パススルー)」、VIVE PRO Eyeの「アイトラッキング」といい、今回の「XR-1」といい、HMDがカメラを内蔵するのが当たり前になりつつありますね。現時点では各HMDごとにその用途はまだまだ違いますが、今回の「XR-1」がハッキリと「MR機能」を正面切って押し出してきた、ということがとてもエポックなのではないかと。

VR-1も含め、このHMDが日本に来るかどうかもまだまだわかりませんが、ちょっと期待したいなー! 来てくれないかなー? 注目です!

記事元:Varjo

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