一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(略称:CESA、会長:早川英樹、所在地:東京都新宿区西新宿)は、2019年9月4日(水)から9月 6日(金)の日程で、パシフィコ横浜会議センター(神奈川県横浜市)において、「CEDEC 2019(セデック:Computer Entertainment Developers Conference)」を開催します。
日本中の「コンピュータエンターテイメント」の叡智がここに集結!
CEDECは、これまでの東京ゲームショウで併催されていた「技術説明会」が源流。1999年に第一回のCEDECが幕張メッセで開催されて以降、現在まで開催が続けられています。昨年の2018年に20周年を迎え、今回が21回目です。現在の主会場は「パシフィコ横浜」。国内最大規模のゲーム開発者カンファレンスであります。
CEDECでは、これまでのコンピュータエンターテインメント開発環境変化に呼応して、開発に直接関わる技術に加えて、新たなエンターテインメントを生み出す芸術性の喚起や、斬新な発想をも触発するさまざまな分野から、プロデュースやマーケティングなどのビジネス分野に至るまで、多彩なセッションを実施してきました。
特に家庭用テレビゲーム機の進化、インターネットの拡充、SNSの発達、VR、ARの実用化、携帯電話からスマートフォンの急速な普及とネットワークの発達等々は、現在コンピュータエンターテインメント開発技術とそれを支える要素技術の発達に大きな影響を与えているとし、こうした背景のもと今年のCEDECは、さらなる変貌を遂げるであろうコンピュータエンターテインメント開発を支える技術の発展を期した次の10年の始まりともいえる、としています。
今年のテーマは「Keep on Moving!」。常に動き続けて新たなステージにチャレンジしていくことを表明するものとして制定されています。
催されるのは大きく分けて3つ。
1 セッション
まずはセッション。以下の8種類の形式による発表・討論・ワークショップなどが実施されます。こちらは2月から3月いっぱいまで募集が行われた後に採択審査が行われ、すでに採択セッションが公式サイト上にて発表されています、
- <レギュラーセッション(60分)> : 講演者が登壇し、講演して頂く形式です。
- <ショートセッション(25分)> : レギュラーセッションより短い時間で講演して頂く形式です。
- <パネルディスカッション(60分)> : あるテーマについて数人の討論者が討議を行う形式です。
- <ラウンドテーブル(60分)> : テーブルを囲んでモデレーターと参加者が、あるテーマについて全員で討論します。
- <インタラクティブセッション> : 会場内に展示スペースを設け、発表内容の掲示及びデモンストレーションをして頂く形式です。
- <ワークショップ> : 参加者の作業する環境を整えて実施する参加型学習の形式です。
- <チュートリアル> : 主に入門、初心者を対象に基礎的な部分から応用までを解説し、一通りの基本的な内容を学べる形式です。
- <CEDEC CHALLENGE> : 決められたテーマや制限内で作成された成果物に対して、レビューやコンテストを実施する形式です。
2 スポンサー展示 / 書籍販売
CEDECの開催を支えるスポンサーによる展示。現在発表されているスポンサー展示は以下のとおり(順不同)。各企業展示の詳細はこちらのページからご覧いただけます。
- ASUS
- 株式会社ChillStack
- CrackProof
- ダイナコムウェア株式会社
- Epic Games Japan
- Game Server Services 株式会社
- Havok
- JetBrains
- オンズ株式会社
- PlayCanvas運営事務局
- シリコンスタジオ
- 株式会社ソフトギア
- 転職ドラフト
- tsugi
- TSUKUMO & MSI & AMD
- UWA
また、以下の5社による関連書籍販売も行われますよ。
- 株式会社ボーンデジタル
- 株式会社コロナ社
- インプレス / MdN
- 株式会社オライリー・ジャパン
- 株式会社翔泳社
3 CEDEC AWARDS
CEDEC AWARDSは、コンピュータエンターテインメント開発の進歩へ顕著な功績のあった技術にフォーカスし、技術面から開発者の功績を称え表彰することで、開発技術の普及・啓蒙と産業の発展を目指しています。
現在「CEDEC AWARDSノミネーション委員会」とCEDEC運営委員会によりノミネーションリスト(優秀賞)が発表されています。ノミネーションリストからCEDEC受講者が投票を行い、最優秀賞受賞者を決定します。ノミネートされている皆さんがこちら!(敬称略)
【エンジニアリング部門】
対 象 | 受賞者(現所属社名) |
迅速なツール開発やデバッグに活用しやすいオープンソースGUI フレームワーク | Omar Cornut(Lizardcube) |
ゲーム開発における大規模アセットのバージョン管理を大幅に効率化 | 「Perforce」開発チーム(Perforce Software, Inc.) |
高性能なスタンドアローン型の MR グラスにより複合現実の未来を提示 | 「Microsoft HoloLens」開発チーム(Microsoft Corporation) |
様々なタイトルに安定したインフラ環境を提供し、自身もゲーム開発・運用向けのベストプラクティスを提唱 | Amazon Web Service(アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社) |
ゲーム配信を手軽にし、ゲームの楽しさをユーザー自身で広く発信できる技術 | 「Mirrativ」開発チーム(株式会社ミラティブ) |
【ビジュアル・アーツ部門】
対 象 | 受賞者(現所属社名) |
独自性のあるアートと挑戦的な撮影手法を組み合わせた、類稀なるユーザー体験の創出 | 「GOD OF WAR」開発チーム(SIE Santa Monica Studio) |
名作に新たな方向性と価値を生み出させたシリーズ最新作としてのハイエンドグラフィックリメイク作品 | 「BIOHAZARD RE:2」開発チーム(株式会社カプコン) |
魅せるUI という表現方法の確立 | 須藤 正喜氏(株式会社アトラス) |
非常にクオリティの高い手描きの「絵」を体感するゲーム | 「GRIS」開発チーム(Nomada Studio) |
PBR テクスチャ作成に必須のソフトウェア | 「Substance Painter」開発チーム(Allegorithmic) |
【ゲームデザイン部門】
対 象 | 受賞者(現所属社名) |
「つくって、あそぶ」アナログ融合の最新形 | 「Nintendo Labo」開発チーム(任天堂株式会社) |
「アニメがそのまま動かせる」を実現したゲームデザイン | 「DRAGONBALL FighterZ」開発チーム(株式会社バンダイナムコエンターテインメント) |
バトルロイヤル形式の日本らしい展開 | 「TETRIS 99」開発チーム(任天堂株式会社) |
協力型ストーリーテリングにおける新規性 | 「文絵のために」ゲームデザイナーカナイ セイジ
(カナイ製作所(同人アナログゲーム製作サークル)) |
実際の繁華街を巡るドキドキの疑似体験 | 「歌舞伎町 探偵セブン」企画制作チーム(株式会社SCRAP) |
【サウンド部門】
対 象 | 受賞者(現所属社名) |
大空での戦況によるインタラクティブミュージックシステムとリアルな効果音表現 | 「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」サウンド開発チーム(株式会社バンダイナムコスタジオ) |
次世代インタラクティブミュージックの提示 | 「デビル メイ クライ 5」サウンド開発チーム(株式会社カプコン) |
独特な雰囲気を持つ世界観とレベルデザインにシンクロするサウンド表現 | 「BLACK BIRD」サウンド開発チーム(Onion Games) |
圧倒的な没入感を生み出した、歴史あるパズルゲームの再構築 | 「テトリス エフェクト」開発チーム(Enhance, Inc.) |
Ambisonics 録音の敷居を下げた画期的な製品 | 「ZOOM H3-VR」開発チーム(株式会社ズーム) |
すでに投票は始まっていまして、9月4日、つまり発表前日ギリギリまで投票が行われます。最優秀賞の発表は9月5日です。
基調講演も発表! 受講登録も7月31日まで「早割」期間中。急げ!
昨日9日には基調講演の内容も発表されました。こちら!
「ゲームの、そのさらに先へ新たな体験の創造に向かって」(水口哲也さん・Enhance 代表取締役 / 写真左)
この先、ゲームをめぐるテクノロジーが、大きく変わろうとしています。XR(VR,AR,MRなどの総称やクラウドをはじめとして、これから起こるであろう技術進化の大きな波は、ゲームという体験に何をもたらし、体験をどう変えていくのでしょう?そして、未来の体験の創り手である我々は、どのようなマインドセットでいるべきなのでしょう?時間の許す限り、論じてみたいと思います。
AIの諸問題に対する日本語的アプローチ(中島秀之さん・公立大学法人札幌市立大学理事長・学長 / 写真右)
近年、AIが発展し、実用に耐えるシステムが出てきた。今後AIに知的作業を任せる上で問題となるのが人間との意思疎通であろう。最大の難関は「フレーム問題」として古くから知られているものだ。フレーム問題への挑戦の歴史を概観した上で、今後の展望を探る。特に環境との相互作用、日本語の視座(虫の視点)、記号推論とディープラーニングの融合について語る。
ということで、水口さんと中島さんがご登壇されます! xRとAIという、今のE-Techを象徴するようなお二人の公演に注目です!
参加登録方法・料金
現在CEDEC公式サイトで受講者の受講登録受付を行っています。
まずはこちらのページ(http://cedec.cesa.or.jp/2019/outline/application)から参加登録を行います。ここでパスの種別を選ぶと共に、必要な情報を入力、その後銀行振込orPayPalにて料金決済を行う、というのが大まかな流れです。
パスによって参加できるセッションやエリアが変わりますので、ご注意を。ここらへんはSIGGRAPH Asiaに似てますね!
種別 | 有効期間 | 参加可能プログラム | CESA会員/ 学生 | 団体割引 | 一般 | |
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レギュラーパス | 3日間有効 | ・すべてのセッション、イベントに参加可能 ・セッションタイムシフト配信の視聴(9/5-9/20) |
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早期割引 (7/31まで) | 27,000円(税込) | 32,400円(税込) | 37,800円(税込) | |||
事前登録 | 32,400円(税込) | 37,800円(税込) | 43,200円(税込) | |||
※当日の窓口販売はございません | ||||||
デイリーパス | 会期中1日のみ | すべてのセッション、イベントに参加可能 | ||||
事前登録 | 18,900円(税込) | |||||
当日販売 | 24,300円(税込) | |||||
エキスポ&スポンサーパス | 会期中1日のみ | ・スポンサーセッション ・インタラクティブセッション ・展示コーナー ・CEDEC CHALLENGE ・CEDEC AWARDS |
事前登録 | 3,240円(税込) | ||
当日販売 | 3,780円(税込) | |||||
エキスポパス (学生のみ購入可) | 会期中1日のみ | ・インタラクティブセッション ・展示コーナー ・CEDEC CHALLENGE ・CEDEC AWARDS |
事前登録 | 1,080円(税込) | ||
当日販売 | 1,620円(税込) | |||||
タイムシフトパス*(視聴専用パス) | 会場へは ご入場頂けません | セッションタイムシフト配信の視聴(9/5-9/20) | ||||
事前登録 | 12,960円(税込) | |||||
通常申込(8/19-9/6 19:00) | 13,500円(税込) | |||||
※当日の窓口販売はございません |
7月31日(水)までは、「レギュラーパス」の受講料が5,400円の割り引きとなる早期割引受付期間となりますので、この機会をお見逃しなく。
大きく違うのは、上2つ(レギュラー、デイリー)と下2つで参加できるセッションが大きく変わることです。公式サイトで参加したいセッションを確認していただきつつ、それにあったパスを購入しましょう。VRonとしてはぜひ上2つの購入をお勧めします!
なお、このパスとは別に懇親会イベント「Developers' Night」が9月5日に開催されます。こちらはお一人5,000円(税込)で、かつ上の表にある上4つのパスを持っていることが参加条件になります(タイムシフトパスでは参加不可)。会期中に会場内で販売されますので、ご注意を。
事前の受講登録受付の締め切りは8月16日(金)。までですので、お早めの登録をお勧めします! 団体割引など詳細につきましては、以下の参加登録ページを御覧ください!
参加登録ページ:http://cedec.cesa.or.jp/2019/outline/application
VRonWEBMEDIAは、「CEDEC 2019」のメディアパートナーを務めさせていただきます
ここでお知らせです。この度、VRonWEBMEDIAはCEDEC 2019のメディアパートナーを務めさせていただくことになりました。今後もCEDECに関する情報をお伝えしてまいりますほか、当日はガッツリと取材をさせて頂きますので、ぜひぜひそちらにつきましても今後にご期待くださいませ!
日本最高峰のコンピュータエンターテイメントが集結する、日本でも有数の重要なイベントです。ぜひご参加を!
情報提供:CEDEC 事務局