米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA)は17日、東京・明治神宮会館におきまして「アワードセレモニー」および「レッドカーペットイベント」を開催しました。
今回の2018年から国内映画祭初のVR部門「VR SHORTS」を新設した他、自動車ブランド「LEXUS」が協賛した「LEXUS VR FILM AWARD」が発表されるとありまして、取材に行って参りました!
まずは本映画祭の概要をご紹介しましょうね。
「ショートフィルム」とは、長いものでも30分前後、短いものはわずか1分ほどの映画作品。SSFF & ASIA のオフィシャルコンペティションでは25分以内の作品が公募の条件です。ショートフィルムは若手映像作家が力を養うためのフォーマットであり、この映画祭はまさにその登竜門であるといえます。
「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」は1999年、ショートフィルムを日本に紹介するため、米国俳優協会の会員でもある別所哲也さんを創立者に「アメリカン・ショート・ショート フィルムフェスティバル」として東京・原宿で始まりました。2001年に「ショートショート フィルムフェスティバル(SSFF)」と改称、また2004年に米国アカデミー賞公認映画祭として認定されたことで、映画祭のグランプリ作品が次年度のアカデミー賞短編部門のノミネート選考に入ることになります。
そして同じく2004年、アジア発の新しい映像文化の発信・新進若手映像作家の育成目的から東京都との共催で始まったのが、この「ショートショート フィルム フェスティバル アジア」です。
今年で20周年! レッドカーペットからすでに豪華すぎる方たちが勢ぞろい
というわけで、今年は1999年からちょうど20年目にあたるということで、20周年記念映画祭として開催されました。まずはレッドカーペットの模様から。
実行委員会委員長の別所哲也さんと、フェスティバルアンバサダーのLiLiCoさん。SSFFではもうおなじみの顔ぶれですね。
当日のMCを務められました、堀潤さんと望月理恵さん。イケメン&お麗しい!
各部門の審査員の皆さん。メンツが凄すぎる! サニー千葉! しょこたん! 樋口真嗣監督!(そのチョイスはどこからくるのか)
登壇者の方々や来賓・出演者の方々(ごく一部)。なんかアレですね、皆さんの写真を並べると、ウチが映画ニュースサイトみたいに見えますね!
そして極めつけは、小池百合子東京都知事のご登場。コチラの映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」は東京都との共催で行われておりまして、メインアワードとなります「ジョージ・ルーカス アワード」のうち、アジアインターナショナル部門、ジャパン部門の副賞として「東京都知事賞」が用意されているほどであります。
アワードセレモニーがスタート。「VR部門」は果たして誰の手に!?
さて、いよいよセレモニーがスタートしましたよ!
まずはメインアワードであります「ジョージ・ルーカス アワード」から。優秀賞を受賞したのは……
- 『THE ANCESTOR』
小原正至 / 17:45 / 日本 / アニメーション / 2017 - 『カトンプールでの最後の日』
(Benjamin‘s Last Day At Katong Swimming Complex)
イーウェイ・チャイ/15:19/シンガポール/ドラマ/2017 - 『不思議なヤギ』(MAGIC ALPS)
アンドレーア・ブルーザ & マルコ・スコトゥッツィ / 14:44
イタリア / ドラマ / 2018
左から、小原正至監督、イーウェイ・チャイ監督、マルコ・スコトゥッツィ監督。この中から1作品が大賞となります「ジョージ・ルーカス アワード」に選ばれることになります。
その後「学生部門」「ひかりTVアワード」などの受賞が行われ、いよいよVRon本命の2つの賞が発表されます!
VR SHORTS 優秀賞 『Kinoscope』 フィリップ・コラン & クレモン・レオタール(フランス)
VR SHORTS優秀賞を受賞したのは、フランスのフィリップ・コランさん、クレモン・レオタールのお二人が手掛けられた「Kinoscope」。実際の動画がgoogleによって公開されております。
活気溢れる鮮やかな世界で映画の歴史を、360度VRアニメーションで体験できる作品です。ナレーションは『ゴッドファーザー』や『地獄の黙示録』でプロダクションデザイナーを務めた、ディーン・タヴォウラリスさんが担当しています。
受賞理由として、「ストーリーがしっかりあり、実写では体験できない「映画」の歴史をVRならではのファンタジーな世界観に浸かりながら体験することができる。ショートフィルムの映画祭として初のVR部門優秀賞を与えるにふさわしい内容」とのことです。
LEXUS VR FILM AWARD 『Sanctuaries of Silence』アダム・ロフトン & エマニュエル・ヴォーン=リー(アメリカ)
VR SHORTSノミネート作品の中からもっとも五感を刺激し「ワクワク」が感じられるVR作品に贈られる「LEXUS VR FILM AWARD」を受賞したのは、アメリカのアダム・ロフトンさん、エマニュエル・ヴォーン=リーさんのお二人による「Sanctuaries of Silence」。ニューヨークタイムズのサイトでその一部が公開されています。
『「静寂」は絶滅寸前であり、地球の片隅さえも騒音公害に影響されている』と言う音響生態学者のゴードン・ヘンプトンさんと共に、北アメリカで最も静かとされているオリンピック国立公園へ、音の冒険に出かけよう……という内容になっています。
「VR SHORTS」「LEXUS VR FILM AWARD」では、LEXUSの沖野和雄さん(上写真左)、そして現在公開中のスティーヴン・スピルバーグ監督最新作「レディ・プレイヤー1」に唯一の日本人俳優として出演した森崎ウィンさんがプレゼンターとして登場しました(上写真右)。VR作品についての質問を受けると、ウィンさんが
「俳優の立場からすると、360度ってなると本当に気が抜けなくなっちゃいそうですね。レディ・プレイヤー1を通じてVRの凄さを体感したこともあって、VRにはすごく期待しています!」
とコメント。また、本映画祭代表を務める別所哲也さん(上写真真ん中)は
「どの作品も、どう五感に訴えるかが大事ですが、ストーリーの世界観を360度体験できるVR作品は、自分がどう受け止めるかが重要で、面白い部分だと思います。1人1人への伝わり方が変わりますね。」
とコメントされてましたよー!
いよいよグランプリ発表。アカデミー賞への切符を手にしたのはどの作品なのか……!?
その他各賞の発表が終わった後、いよいよ、栄えある「ジョージ・ルーカス アワード」が発表されます!(ドキドキ)
受賞したのは……
イーウェイ・チャイ監督の『カトンプールでの最後の日』が受賞しました! おめでとうございます!
嬉しそうな笑顔で高々とトロフィーを掲げていらっしゃったのがとっても印象的でした。
こうして、「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」は無事に幕が閉じました。いやー、素晴らしいセレモニーでございました!
VR SHORTSに応募された作品などが現在も絶賛上映中。6月25日までの期間限定。急げ!
さて、今回のVR部門の新設を記念して5月25日(金)~6月25日(月)の日程で、LEXUS のブランド活動発信拠点である 「INTERSECT BY LEXUS - TOKYO(南青山)」にて上映会を実施されています。ヴェネチア国際映画祭 2017 VR 部門を始め、 2017 年各国の映画祭で VR 部門賞を獲得した話題の作品「The Dream Collector」と、ベルリン国際短編映画祭 2017にて上映された「Time Out 360」を上映中です。
また、2018年3月に新たに日比谷にオープンしたLEXUSの新たなブランド体験型施設「LEXUS MEETS...(日比谷)」では、 昨日6月17日(日)から24日(日)まで、「LEXUS VR FILM AWARD」受賞作を含むVRショートフィルム13作品の上映が始まっています。
視聴用のVRデバイスとして、360度部門にてLenovoの「Mirage Solo」が使用されているのは以前もご紹介した通り。
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レノボ・ジャパン株式会社は24日、スタンドアローン型VRヘッドセット「Lenovo Mirage Solo with Daydream」(以下Mirage Solo)を正式に発表、昨日より日本での予約 ...
インタラクティブ部門ではOculus Riftが用意されています。あの「Henry」も上映されますよ!
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Oculus、エミー賞を受賞したVRアニメ「Henry」をOculus Go / Gear VR向けに無料公開開始
Oculusは12日、同社が制作したVRアニメ「Henry」を、Oculus Go・Gear VR向けに無料で配信を開始しました。 あのエミー賞を受賞、イライジャ・ウッドのナレーションで送る傑作アニメ ...
詳しい上映演目や利用方法などについては、下記のSSFF公式サイトの紹介ページをご覧ください!
http://www.shortshorts.org/2018/ja/program/vr360-1.php
各会場の概要はこちらです!
INTERSECT BY LEXUS - TOKYO
東京都港区南青山 4-21-26
*東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線 表参道駅 A4/A5 出口より徒歩 3 分
営業時間:1F CAFÉ SHOP & GARAGE:9:00-23:00 2F BISTRO LOUNGE:11:00-23:00(不定休)
オフィシャルサイト:www.intersect-by-lexus.com/tokyo
LEXUS MEETS...
東京都千代田区有楽町 1-1-2
*東京メトロ千代田線・日比谷線・都営地下鉄三田線「日比谷」駅直結
営業時間:STEER AND RING(BOUTIQUE) :11:00-21:00(不定休) / THE SPINDLE(CAFE):11:00-23:00(月~土)、11:00-22:00(日・祝) (不定休)
オフィシャルサイト:https://lexustokyo.jp/lexusmeets
今回のセレモニーにお邪魔して強く感じたのは、ショートフィルムというメディアとVRの親和性ってとっても高いんじゃないかな、ということでした。
もともと短い映像から始まったVRと、「短さ」を武器にして様々な表現手段として可能性を広げ続けているショートフィルム。おそらくはこの「短い、ということが当たり前なメディア」という共通点に、VRとショートフィルムの可能性が詰まっているような気がするんです。だからこそ、今年VRのアワードが設立されたのは必然なのかな、とも思いました。
今後のSSFF&ASIAさん、そしてLEXUSさんのVRへの取り組みにぜひぜひ注目していきたいところです!
協力:レクサス ショート フィルムズPR事務局