さあ、いよいよ3年ぶりにあのイベントが帰ってきます!
ケルンメッセ株式会社は本日9日、オンラインにて記者会見を行い、コンピュータ科学分野の国際学会(ACM)の分科会「シーグラフアジア2021(SIGGRAPH Asia 2021)」の開催詳細を発表しました。
世界の最先端が再び東京に大集結。オンラインでのハイブリッド開催も実現
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SIGGRAPH ASIA 2021の開催地が東京に決定、カンファレンスチェアにポリゴンピクチュアズの塩田周三さんが就任
あの世界的イベントが、東京に帰ってきます! ACM SIGGRAPHは日本時間で18日、2021年度のSIGGRAPH ASIAの開催地が東京になることを発表しました。 SIGGRAPH ASIA 2 ...
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2021年に再び東京にSGIGGRAPH Asiaがやってくるとご紹介したのは今から2年も前でした。その後のコロナ禍により、韓国で開催予定だった「2020 Tegu」はバーチャル開催へ変更。今年2021年の開催もどうなるかが心配されていましたが、世界情勢の変化を受け「ハイブリッド開催」となります。
シーグラフアジア(SIGGRAPH Asia)は、コンピュータ科学分野の国際学会(ACM: Association of Computing Machinery)の分科会「SIGGRAPH」が毎年冬にアジアで主催する、コンピュータ・グラフィックスとインタラクティブ技術の研究発表・展示を行う国際会議です。
日本では、今回の東京で4回目の開催。2018年に引き続いて東京上陸と相成ります。
リアル会場(東京国際フォーラム)14日~17日の日程での開催になります。一般入場ができる「展示場」へのアクセスは15日からです。
オンラインでの会期は12月6日から。まずは先行して事前録画されたセッションなどが公開され、オンデマンドにて視聴できます。使用されるプラットフォームは、SIGGRAPH御用達の「Delegate Connect」。事前に公開されるセッションは260を超えるそうです。
リアル会場での規模はこんな感じ。コロナウイルス対策を実施するため、今回は目標参加人数を6,000人と設定し万全の対策が取られることになります。会期中の会場内感染防止対策をはじめ、来場者への注意喚起を徹底。一方、オンサイト参加による新型コロナウイルス感染に不安を感じている国内参加者や来日が困難な海外参加者に配慮し、厳選されたカンファレンスプログラムにオンラインでアクセスできるよう、ネットワーキングの機会を提供します。
基調講演者
基調講演者も発表されました。
一人目は、ソニーグループ執行役副社長兼CTOの勝本 徹さん。
現地ならではの研究開発テーマを模索し優秀な人材を確保するために、インドのベンガルールとムンバイ、中国の深圳に新たな研究開発拠点を設けたほか、すべてのメンバーがグローバルに同じレベルで議論できる環境を重視し、世界各地のメンバーとすぐに情報を共有できるシステムを構築。2020年からは社内公募の人材育成機関であるソニーユニバーシティの学長も務めています。
基調講演は「クリエイティビティ×テクノロジー - 世界を感動で満たすには」。クリエイティブ業界におけるイノベーションの歴史を紐解きながら、音楽、映画、ゲームなどの分野でクリエイターが利用可能なテクノロジーがもたらす可能性について語ってくださるそうです!
もうお一方はアキリ・インタラクティブ共同設立者、最高クリエイティブ責任者のマット・オマーニックさん。
マイクロソフト、ドリームワークス・インタラクティブ、エレクトロニック・アーツなどを歴任後、ルーカスフィルムのゲーム部門であるLucasArtsでエグゼクティブ・アートディレクターに就任し活躍、その後アキリ社を設立しています。また、カリフォルニア州立大学、アカデミー・オブ・アート大学、アート・インスティテュート・オブ・サンフランシスコで、7年以上にわたり大学レベルのコンピュータグラフィックスコースの教壇に立ってきたお方です。
基調講演は「医療としてのビデオゲーム」。ゲームとニューロサイエンスの融合に焦点を当てて、この新しい医療分野である「デジタル治療学」の概要を紹介してくださいますよ。
プログラム概要
「LIVE」を開催テーマとするシーグラフアジア2021では、コンピュータ・グラフィックス(CG)、バーチャルリアリティ(仮想現実: VR)、拡張現実(AR)、人工知能(AI)といった、最新技術に関する研究発表が国内外の研究者ならびに企業によって行われるほか、企業や大学による これらの技術の実用化に向けた展示デモンストレーション、業界最高クラスのCG/アニメ/映画作品を上映するエレクトロニックシアターなど、国際学会ならではの最新プログラムが行われます。
2018年開催時から追加されたものもありますね。「デモシーン」「テクニカルコミュニケーション」などが追加されています。一方、大盛況だった「VRシアター」は廃止されているようですね。
参加チケットについて
現在絶賛発売中!のチケットは今回6種類。
一般入場券に相当する「ビジターパス」は、今回「会場エクスペリエンス」となりました。このチケットなら展示場だけでなく、「アートギャラリー」「エマージングテクノロジー(E-tech)」「XR(前回のVR/ARに相当)」「Computer Animation Festival – エレクトロニックシアター」にも入れますよ!
オンライン向けとなる「バーチャル エレクトロニックシアター」は、「Computer Animation Festival – エレクトロニックシアター」のオンライン視聴のみのために用意されています。現地に来れない方でも、このチケットならSIGGRAPH Asiaの花であります「CAF」が会期中見放題です!
また、各セッション等のライブ配信・オンデマンド配信にアクセス可能なチケットとして「バーチャルフルアクセス / ベーシックアクセス」の2種類を用意。ベーシックだと「Courses」「Featured Sessions」「Production Gallery」「Technical Communications」「Technical Papers」へのアクセスが制限されます。また、フルアクセスの場合でも「Production Gallery」はリアル開催限定の公開になるため、見られません。
あ、そうそう、「リアルタイムライブ!」はベーシックで視聴できますよ!
そして、リアル会場もオンライン会場もすべて網羅、全プログラムに対応するのが「フルアクセス」。学生限定でお安く入場できる「会場 学生アクセスパス」でもほぼ対応しますが、当日券販売のみ、かつ「Courses」「Technical Communication」とオンライン会場へのアクセスはできません。
では、以下チケット価格概要!(単位:日本円)
登録カテゴリー | 早期申込割引料金 (2021年11月15日8時59分まで) |
通常料金 (2021年11月15日~12月14日8時59分まで) |
当日料金 (2021年12月14日~17日) |
フルアクセス (会場/バーチャルともにアクセス可) | |||
ACM 会員(ACM/ACM SIGGRAPH) | 75,000 | 95,000 | 120,000 |
非会員 | 90,000 | 110,000 | 130,000 |
ACM 学生会員 | 20,000 | 30,000 | 30,000 |
会場学生アクセスパ ス (全日程で会場アクセスのみ可/会場での当日券販売のみ) | 20,000 | ||
会場エクスペリエンス (会場アクセスのみ可) | 2,000 | 3,000 | 4,000 |
バーチャル エレクトロニックシアターチケット | 3,500 | 4,000 | 4,000 |
バーチャルフルアクセス | 40,000 | 50,000 | 50,000 |
バーチャルベーシックアクセス | 20,000 | 30,000 | 30,000 |
そうなのです! 只今アーリーアクセス期間につき、早期申込割引料金が適用されております! グリニッジ標準時で11月14日までこの一番左の価格で販売中ですので、今のうちにご登録を!
作品紹介(一部)
さてこのシーグラフアジア、本家SIGGRAPH同様応募に対する採択数が厳しいのが特徴で、各プログラムそれぞれマジでレベルが高いのですが、その中でも特に公開されているもの、今回の記者会見にて発表されたものをご紹介しましょう。
ますは上の「XR」。すでにSA2021の公式チャンネルにてティザー映像が公開されています。どれも面白そうなものばかり! ここは期待したいところですねー。
「E-Tech」もかなり熾烈な闘いになった模様で、採択率41.3%! 一部を会見で拝見しましたが、ハイレベルな研究発表が勢揃いしていますよ。
こちらは先行して公開された「テクニカルペーパー」のトレーラー映像。毎年採択率が20~30%となる激戦区。このハイクオリティな論文発表を見たいあなたは、ぜひ「フルアクセスパス」で参加を!
When your avatar feels sentient... pic.twitter.com/wlEPoF5aW9
— Miko (@thecodemiko) November 9, 2021
そして! 全会期中のファイナルを飾ります「リアルタイムライブ!」では今回も9つのデモンストレーションが行われます(リアルorオンラインでのデモ実施)が、その一つとして、なんと! 北米圏で絶大な人気を誇るリアル系VTuber / バーチャルストリーマーである「CodeMiko」が登場する、と記者会見で発表されました! うおおおお、これは胸熱! もちろん、本番一発勝負のリアルタイムデモンストレーションで見ることができます。必見です!!
さて、もうお気づきの方はいらっしゃるかもしれません。今回のSIGGRAPH Asia 2021 TOKYO、前回の2018に引き続き、VRonWEBMEDIAはメディアパートナーとして、本イベントを皆さんに余す所なくお伝えすることになりました。
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SIGGRAPH Asia 2018 TOKYOレポート(Day1・4日当日ツイートまとめ)
やってきましたよー! 2018年12月4日から7日までの日程で、コンピュータ科学国際学会(ACM)の分科会「SIGGRAPH」が毎年冬にアジアで開催するCG・インタラクティブ技術の国際会議「シーグラフ ...
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前回には26回に渡って記事化させていただきました。今回はこの世界情勢の中、前回同様、というわけには行かないかもしれませんが、3年前以上の情熱と本気で、このイベントを全力でご紹介していきたいと思います。直前ガイドや続報もバシバシ執筆予定ですので、今後をお楽しみに!
情報提供・協力:「シーグラフアジア2021(SIGGRAPH Asia 2021)」運営事務局