9月20日から23日まで、千葉県は幕張メッセにて開催されております「東京ゲームショウ2018」。本日にてビジネスデイが終了、明日・明後日はいよいよ一般公開日ですね!
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「東京ゲームショウ2018」に行って、XRコンテンツの最前線を目の当たりにしてきました!(1・当日ダイジェスト)
行って参りましたよー!! 本日9月20日から23日まで、千葉県は幕張メッセにて開催されております「東京ゲームショウ2018」。VRonはこの度初めて、本日20日の「ビジネスデイ」にお邪魔させて頂きまし ...
昨日は取材当日のダイジェストをお送りしましたが、本日からいよいよ各出展社様のご紹介に参りましょうー。最初はこちらです!
JPPVR株式会社 / VReS「VRSUS(バーサス・仮)」
JPPVR株式会社さんは2017年に設立。ロケーションVR向けの筐体販売、VRコンテンツ開発、高画質VR映像の配信システムや、AIによる動画の解析システム等を行っています。
JPPVRさんが販売している筐体はすでに全国各所にて稼働中で、これまでに
- タイトーステーション溝の口店(神奈川県川崎市)
- VR Centerイオンレイクタウン店(埼玉県越谷市)
- ユーズランド下田店(青森県上北郡)
- プラサカプコン広島店(広島県広島市)
- ドヌオス鶴間店(神奈川県大和市)
- アストロ大和バッティングセンター(神奈川県大和市)
- ディノスパークノルベサ店(北海道札幌市中央区)
- 千葉ポートタウン(千葉県千葉市)
- あべのHoop VR STATION(大阪府大阪市)
- 宇都宮 VR Salon(栃木県宇都宮市)
- 池袋 STAGE BAR(東京都豊島区)
への導入実績をお持ちです(公式サイトより)。
そんなJPPVRさん、今回のTGS2018ではVReS(ヴイアール・エス)」さんと共同で「VR/ARコーナー」にて一番広いブースで出展されていらっしゃいます。とにかく圧巻なのは、ブースを取り巻くように設置されたVRゲーム筐体の数々です!
ニューバージョン機種も登場! 数々のVRゲーム筐体がズラリ
PHOTON BIKE(フォトンバイク)
まずは冒頭の写真にもあります「フォトンバイク」。レーザーやバリアを回避しつつ、360°視界のVR空間を疾走するレーシングゲームです。TGJ2018では新筐体となった4台のフォトンバイクが設定され、4人同時対戦が可能。この日も早々に整理券が全て配布終了してしまうほど、大きな注目を浴びていました。
FREE STYLE 245(フリースタイル245)
一人称視点シューティング、アクション、音楽など、ジャンルに囚われないさまざまなゲームを楽しめる汎用性に優れているのが「フリースタイル」。今回は最新の「245」バージョンが登場しています。HMDのケーブルを上からつるす形に設置することで、3.5m角の範囲内で自由に動き回れます。
PHOTON CAR(フォトンカー)
こちらは4輪車をかたどったレーシングゲームの筐体。ハンドル操作やレース展開に合わせ筐体が駆動するのが大きな特徴。こちらも最大4台までの同時対戦が可能なスペックです。
SUPER GUIDE(スーパーガイド)
重量感のあるガトリングガンで群がる敵を薙ぎ払う、ガンシューティングタイプの筐体が「スーパーガイド」。射撃の際に音響とともに砲口が回転するギミックもついておりまして、なかなか身体に響く体験ができますよ。
TIME CYCLE(タイムサイクル)
こちらはサイクリングタイプの筐体「タイムサイクル」。フィットネスとかにぴったりな感じのフォルムで、VR映像での振動がしっかりとフィードバックします。高層ビル群の上空に張り巡らされたコースを、綱渡りのように自転車で駆け抜けるゲームスタイルになっていて、スリル満点です!
UNBOUNDED RACING(アンバウンディドレーシング)
数ある筐体の中でも、その「大きさ」でひときわ目を引くのがこちら。6軸アクチュエータによるリアルなフィードバックを体験できるレーシングタイプのゲーム筐体で、縦横無尽に動く様はまるでモンスターのよう! プレイできるゲームタイトルも近未来的+アクロバティックな内容になっていますよ!
THE DUST OF SAND(ザ・ダスト・オブ・サンド)
こちらの「ザ・ダスト・オブ・サンド」は他の四輪タイプ筐体に比べてコンパクトですが、2軸連動プラットフォームによる本格的な衝撃フィードバックを備えておりまして、リアルなタイプのレーシングゲームがプレイできます。
……こんな感じで、JPPVRさんの筐体が周囲にずらりと並ぶ様は「圧巻」の一言。どのマシンでも整理券制が取られていましたが、あっという間に配布を終了してしまう筐体が続出するほどの人気でございました。
なお、「フォトンバイク」の2台と、メインステージ上に設置された「フリースタイル」の2台は「コスプレーヤーさん専用台」として開放されます(22日は宮崎歩さんのライブ終了後、23日は終日)ので、レイヤーの皆さんはチェックチェックです!
メインステージに登場したのは、あの「レジェンド」だった!
そんな中、12時30分からブース内のメインステージにて「新作VRゲーム発表会」が行われるということで、VRonもお邪魔させて頂きました。
まずはJPPVR専務取締役 経営企画本部長の田畑俊哉さん(右)と、VRプラットフォーム・ソフトウェア開発を行っている「VReS(ヴイアール・エス)」のCPOを務めるセラレン・キャンベルさん(左)が登壇しご挨拶。
今回の新作を中心としたプロジェクトの仕掛け人を務めている田畑さんは元SEGAのご出身で、SEGA時代はジョイポリスなどのアミューズメント事業を手掛けていらっしゃったお方。そんな田畑さんから、VR新作ゲーム開発を行っている「レジェンド」について……
田畑 この後の(登壇する)「レジェンド」、私自身、個人的に大変親しくさせて頂いている友人でもありますし、さらに言えば、ゲームエンタテインメントの(世界において)私が尊敬できるナンバーワンの人物だと思います!
(カッコ内は筆者による補足)
との力強いお言葉とともに紹介されたのは……!
わあああああ!
「スペースハリアー」「バーチャファイター」「シェンムー」の鈴木裕さんだあああああ!!!
ヤバい! 本物だ!!
(筆者は大の「シェンムー」好きです)
今回VRの新作に携わることになったきっかけとして、鈴木さんは
鈴木 VReSさんの方からお話を頂きました。(参加の決め手になったのは)もともとVRについて興味をもっていたのと、今回「アーケード」(筐体でのゲーム展開である)、ということですね。
私は80年代からずっとアーケードをやってきましたし、VRも1991年頃にちょっと手掛けたことがあります(※)。「アーケード」を盛り上げられるのであれば、ぜひ一緒に協力してお力になりたい、と思い参加させて頂いた次第です。
※筆者注:ちょっとどころではありません! 鈴木裕さんはSEGA時代に「バーチャレーシング」「バーチャファイター」(無印~3tb)「F355チャレンジ」など、3DCGを使った「バーチャシリーズ」を手掛けたことで世界的に知られます。「バーチャファイター」に至っては社会現象化したほどの大ヒットを記録。まさに「バーチャルリアリティ(仮想現実)をテーマにしたゲーム開発」の先駆者なのです。
とコメント。また、キャンベルさんは、「VReSでどのようなゲームを作りたい、というお話があったのでしょうか?」との司会の方からの質問に対して、
キャンベル (VReSとしては)VRを使って実際に体を動かすゲームを作りたい、と考えています。身体を動かすことによって、よりリアルなスポーツに近づけることができるような未来のゲームを作っていこうと考えています。
世界で最も知られたゲームクリエイターである鈴木裕さんとお話しながら、一緒にゲームを作ることができるチャンスに巡り合えたことは、本当にとても大きいことでした。私自身も鈴木さんの大ファンです。鈴木さんと一緒にゲームを作れることに、今からとてもワクワクしています。
鈴木 期待に応えられるゲームを作っていければと思っています。責任重大ですね(笑)。
とにこやかにコメントされていました。
そして、「まだ(開発を)始めたばっかりで、プロトタイプのものになってしまいます。この段階でお見せする、というのはゲーム会社としてもなかなかないのですが、コンセプトだけでもお伝えできれば」との鈴木さんのお話と共に公開された映像が、こちらです!!
初めて明かされたVRゲームのタイトルは「VRSUS(バーサス・仮称)」。対戦型のシューティングゲームです!
鈴木 (先ほども話した通り)これはまだプロトタイプで、ゲームの面白さがどこにあるのかをまだ探している状態です。いくつか「これはいいな」というところが見えてきていて、時間をスローにしてバレットタイム(みたいな表現)をやってみたりとか……。3Dの空間の中で、たくさんのボールが飛び交う中をくぐっていく、というようなコンセプトにしてやってみたいなー、と思っています。
とのこと。これは……、楽しみですね……!
さらに、「今日はプレイアブルなものを持ってきました。うまく動くといいんですけど……(笑)」ということで!
デモプレイヤーのお二人(左:美少女さん(@Bishoujo)、右:Lizさん(@Liz_gochan))によるデモンストレーションが行われました。
JPPVRさんの筐体「フリースタイル」を二台使用してのデモプレイ。ゲームの世界観とバッチリマッチしたコスチュームも相まって、めちゃくちゃかっこよかったですねー!
ゲーム内容としては今のところ、プレイヤーが手にしているコントローラー(HTC Vive)のトリガーを引いて球を発射し、相手にヒットさせると得点という形。「現時点ではあたり判定を頭の部分だけにしています」(鈴木さん)とのことでした。また、片手には盾のようなものが表示されていて、これを使って球を防ぐことができるようになっているそうです。
田畑さんによれば、「只今攻撃・防御の両方で様々な機能・表現を試行錯誤している最中」だそう。まだ多くのエフェクトや機能を入れることが難しく、「(このデモは)ゲームバランスを調整する以前の状態です。今は基本的な部分の開発を進めています」(鈴木さん)とのことですが、いやいやどうして、今後が大いに期待できそうなデモンストレーションでございました!
こちらの「VRSUS(仮)」は、現在2019年夏頃の正式稼働を目指して鋭意開発中。鈴木さんは総合プロデューサーとして開発に携わっているとのことで、これは続報に期待ですね!
さらにトークゲストとして「ゲームセンターCX」の有野課長(よゐこ・有野晋哉さん)が登壇! 当然「あのゲーム」の話題に
ここでいったん新作発表会が終わりまして、トークセッションは第二部へ。そこで登場したのが……
あの! ゲームセンターCX「有野課長」こと、よゐこの有野晋哉さんです!!
有野 どうもー! 有野課長です! よろしくお願いしますー! 今日はVRをやりに幕張まで来ましたー!(笑)
と、登壇して一言目から笑いをかっさらっていく有野さん、さすがはトップクラスのタレントさんです……。
鈴木さんとは15年前程前に「ゲームセンターCX」で共演されたことがあるそう。そんな有野さんに司会の方が「鈴木さん、といえばどのゲームタイトル、というイメージをお持ちですか?」と質問したところ……
有野 (鈴木さんのほうを向いて)あのー、シェンムー(III)どうなったんですか?(会場爆笑)
鈴木 作ってます!(笑)
有野 今作ってる! それが聞けて良かったです!(笑)
と、話は一気に「シェンムーIII」のお話に!
「シェンムーIII」は、現在も開発が続けられております「シェンムー」シリーズの続編。2001年に「シェンムーII」がリリースされて以降、続編が待たれていました。
それから実に14年後の2015年、6月16日に開催された「E3」にて、シェンムーIIIの開発開始が電撃的に発表。E3のステージに鈴木さんが登壇し、開発費をクラウドファンディングで募るというニュースが世界中を駆け巡りました。
そのクラウドファンディングは開始からわずか1時間44分で100万ドル(「最も短時間で100万ドルを集めたビデオゲーム」としてギネス認定)、約8時間半後には200万ドル(ゴール達成)、7月17日には555万ドル、7月18日のファンディング終了時に約633万ドル、そして今年の7月には追加ファンディングにより700万ドルのストレッチゴールを突破。来年8月29日のリリースを、世界中のファンが待ち続けているゲームなのです。
上記のトレーラーは8月21日に公開された最新のもので、今回のJPPVRさんのステージで日本初お目見えとなりました。
有野 (隣のキャンベルさんと)ちょっと合間にしゃべってたんですよ。「(シェンムー)やってた?」「やってたやってた!!」って(笑)
キャンベル (ムービーを見て)音楽を聴いて、鳥肌が立ちました。昔の思い出がよみがえってきました……!
有野 僕、もう13章までやる気満々で待ってたんですけど(笑)、IIで止まってしまったので、IIIがホントに楽しみでしょうがないですね。今日は(JPPVRさんのブースで)VRをやるつもりでしたけど、「レジェンドが来る」って書いてあって、「レジェンドって誰やろ?」って思ってたら……! いやー、まさかシェンムーの話まで聞けるとは思ってなかったですねー! 来てよかったです!
キャンベル シェンムーIIIが来年8月にいよいよリリースされますが、我々VReSも来年に壮大なプランを準備しています。ぜひご紹介させてください!
と、キャンベルさんにより紹介された新たな映像が……!
VReS、JPPVRと共同でVR e-Sportsの大会「VR Sportワールドトーナメント」開催を発表
コチラでございます!
VReSさんは「VRSUS(仮)」を競技種目に含めたVR eスポーツ大会「VR Sportワールドトーナメント」を、JPPVRさんと共同で2019年に開催することを発表しました。
初回はアジア地域が舞台で、賞金総額は日本最高クラスになるとのこと。競技種目は「VRSUS(仮)」を含めた複数のタイトルを予定しているそうです。詳細については追って発表になるとのことですので、こちらについても続報に期待ですね!
その後は登壇者の皆さんによる「フォトンバイク」対戦がスタート。
「有野課長と鈴木さんが仲良くフォトンバイクに跨る姿」なんてもうレア中の激レア! 筆者はカメラでバシバシ写真を撮りながら「スゲー時代がきたもんだな……」と、一人感慨にふけっておりましたとさ。
JPPVRさんへの取材を通じて感じたのは、「本気度の高さが半端ない」。この一言に尽きます。
とにかく設置されている筐体の数、ブースの広さ、発表会を含めたステージのラインアップ(シンガーソングライター、宮崎歩さんのライブも開催されました!)、ブースを彩るコンパニオンの皆さん、とどれをとってもVR/ARコーナーにおいて「トップクラス」と断言できるほどの力の入りよう、これが全てでした。
来年に予定されております、JPPVRさんの筐体を使った「VR e-sports」の大会についても非常に期待ができそうです。これは来年が楽しみになってきましたー!
次回もTGS2018の出展社様ご紹介をお届けします。お楽しみに!