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音楽座×アルファコードによるVRミュージカル『LITTLE PRINCE ALPHA』を一足お先に堪能してきました!

アルファコード、音楽座と共同でVRミュージカル「LITTLE PRINCE ALPHA」を公開

株式会社アルファコードは10日、ミュージカル劇団「音楽座」の企画制作会社であります株式会社ヒューマンデザインと協力し、今年の8月4月(土)、5日(日)に日本科学未来館におきまして、新感覚VRエンターテ ...

それは先月10日のこと。VRonにて「アルファコード、音楽座と共同でVRミュージカル「LITTLE PRINCE ALPHA」を公開」という記事をご紹介させて頂きましたところ……。

なんとアルファコードさんから「3日に行うゲネプロ(通し稽古)を公開しますので、ぜひお越しください!」とご招待頂いてしまいました! やったー!!

というわけで、行って参りましたよお台場に!

本日は、明日4日、明後日5日の2日間にわたって公開されます新感覚VRエンターテインメント「LITTLE PRINCE ALPHA」についてご紹介してまいりますよー!

LITTLE PRINCE ALPHA、それは音楽座が誇る十八番の新たなる進化形

LITTLE PRINCE ALPHA」は、ミュージカル劇団「音楽座」さんが1993年に初演を果たし、以降劇団を代表する作品となった「リトルプリンス」をモチーフとしたミュージカルです。原作はご存知、サン・デグジュベリの「星の王子さま」

2017年2月、アルファコードさんと音楽座さんのタッグにより行われたトライアル公演「リトルプリンスVR」から1年半が経ち、

「VRとライブのミュージカルの融合が、通常、舞台を見ているだけでは感じられない没入感を生み、登場人物の1人になったかのような気持ちで作品を鑑賞できるなど、今までとは違ったミュージカルを生み出せる可能性に満ちている」

LITTLE PRINCE ALPHA」パンフレットより

と感じたアルファコードさんと音楽座さんが挑む、新たなチャレンジ。それがこの「LITTLE PRINCE ALPHA」というわけです。

HTC Viveは「PRO」になって10台→20台に。1公演内で4度のVR体験!

公演時間中、VRHMDによる映像体験が合計で4回行われます。使用するのはHTC Vive PRO、PCはTSUKUMOさんが提供しています。

昨年のトライアル公演では10台までしか設置できなかったViveも、今回は20台と倍増。「VR席」の観客は上の写真にありますように、舞台上に設置された立方体のオブジェに座り観劇する、というスタイルが取られます。

まず冒頭はVRシーンからスタート。VR映像では、主人公の一人である「僕」(飛行士)の視点を追体験する形で展開されます。これは冒頭の飛行シーン。もちろん3DCGです。

VRシーンが終わると、HMDを外してライブミュージカルのパートにチェンジ。

音楽座ならではのファンタジックなストーリーと、出演者の皆さんによる素敵な歌声が会場に響き渡ります。

その後、再び飛行士の目線に切り替わるべくHMDを装着。

360度の映像とCGをフル活用しながら、物語が進んでいきます。

VRパートで特に圧巻だったのは、この「地球」へと向かうCGシーンでした! 迫力満点!

こんな感じで、「VRパート」と「ライブミュージカルパート」が交互に進んでいく、という流れになっているんですね。

また、VRパートの音声には大きな仕掛けが施されています。舞台の周囲に設置されたスピーカーによる「立体音響」となって映像と同期する、という趣向になっていまして、Viveについているヘッドホンはあえて耳から外した状態でHMDを装着されるんです。

つまり……、ヘッドホンを使わずに迫力満点の立体音響が直接耳を震わせることで、ライブミュージカルの生音とVR映像の音が「シームレス」になるんですね! これには膝を打ちました。

それと、HMDを観客が装着する際の流れについても随所にこだわりを感じることができました。

開演前にはちゃんとこんな感じでHMDを被る際のチュートリアルが行われます他……、

出演者の皆さんが全員でなるべく公演の雰囲気を損なわないよう、ごくごく自然な感じで装着のアテンドをしていらっしゃいました。出演者とVR制作者が一丸となって取り組んでいらっしゃるのがこちらにも伝わってきます。

また、写真中央奥にいらっしゃるのが飛行士である「僕」(広田勇二さん)なのですが、Viveを被ると、ちょうど同じ当たりの位置に飛行士役の広田さんの姿が見えるんですね! こういう細かいところへのこだわりも随所に見られました!

「一般席」ではIoT技術を使った「LEDライト」による演出が!

今回の公開ゲネプロでは、前半と後半に分かれて「VR席」「一般席」の両方を体験させて頂いたのですが、一般席でもIoT技術を使い開発した専用のネットワークを使用して、各席においてあるLEDライトが見事に舞台とシンクロしておりました! これも良かったー!

ライブミュージカルパートでは、出演者の皆さんが場内を縦横無尽に動き回り、それにLEDライトも呼応する……という演出もあるなど、とっても印象的な光景でした。

ちなみにVR席にいる観客がVR体験をしている間は、一般席の観客にも映像を体験できるよう、3つのプロジェクターによって映像が場内全体に映し出されます。

こんな感じ。VRパート中は場内から出演者が一切いなくなるのも大きな特徴で、一般席の人も映像へ集中できる環境に仕上げているんですねー。

ゲネプロ終了後の質疑で伝わってきた「新たなるチャレンジ」への情熱、そして想い

公演の内容については、明日以降ご覧になる方へのネタバレになってしまいますのでバッサリと端折りまして、ゲネプロ終了後に行われましたセッションの模様をお届けしましょう。

左から、広田勇二さん(「飛行士」役)、森彩香さん(「王子」役)、水野拓宏さん(株式会社アルファコードCEO)

今回の「LITTLE PRINCE ALPHA」には、皆さんが並々ならぬ意欲をもって挑まれたことがセッションでも伝わってきました。主人公である「王子」を演じている森彩香さんは、

私はもともとVRというものをよく知らなかったのですが、この舞台を作っていくうちに、水野さんを始めとするVRの方々も、舞台を作っている私たちも、ずっと「創り上げるということを絶やさない」ということは一緒で変わらないんだな、ということをとても実感しました!

と笑顔で話していらっしゃいました。また、「VRにはとっても興味があって、実はずっと「憧れ」でした」という「飛行士」役の広田勇二さんは

VRHMDを付けている方(VR席の方)にも、付けていない方(一般席)にも楽しんでいただく、というのが自分の中での一つのミッションでした。どうすればすべてのお客さんに楽しんでいただけるのか……という点でまだまだ課題はたくさんあるんですけども、それらを含め、これからも新しいことをやっていきたいと思っています!

と力強いお言葉! そしてアルファコードの水野さんは、「LITTLE PRINCE ALPHA」におけるVR部分の制作について、

これだけの広い空間でVRを行うために、実際に舞台と同じ空間を会社の中に再現してそこで制作を進めていったんですけども、一番苦労したのは「どのようにすれば、より『リアル』に近づけられるのか」という部分の試行錯誤でした。何度も何度もやってみて、その上で新しい技術を使ったり学んだりといった作業がまさしく「試行錯誤」で、苦労もしましたけど、とっても楽しかったですね。

こだわったところとしては、「VRにしかできないこと」を突き詰めていく、という点ですね。「飛行士」の視点からの光景を、20人の観客が同時に、かつ全く同じ光景を体験できる……ということはVRにしかできませんから、そういった共通体験についてはこだわりましたし、(結果として)表現の可能性を広げていけたのではないかな、と思っています。

(上の写真はVRシーンの一コマ。舞台上でHMDをかぶっている観客20名全員が、「飛行士」の目線で「王子」に『羊の絵を書いて!』と目の前でせがまれている映像を見ています。これはVRでなければ実現できません)

と仰っていました。

水野さんとも直接お話をさせて頂きまして、「VRHMDを20台同時稼働、というのが一つの大きな課題でありチャレンジでした。いよいよ実際の舞台に投入するということもあってドキドキしてました(笑)。センサーの問題などまだまだ改善点も多いのですが、どんどんトライして、より良いものにしていきたいです」とのお言葉を頂きましたよ!

一般席ならまだ間に合います!! 急げ!

そんな音楽座さんとアルファコードさんの努力と苦労の結晶とも言える「LITTLE PRINCE ALPHA」、なんと! まだ一般席なら申し込みが可能です!

4日18時~ 5日17時~ はアルファコードさん貸し切り回

まず、8/4(土)18:00、8/5(日)17:00は、VRやIoT、コンテンツ技術に興味がある方向けのアルファコードさんによる貸し切り回となります。料金はどちらの席も無料です。

4日18時~の申し込みはこちらから→ https://peatix.com/event/406466/view

5日17時~の申し込みはこちらから→ https://peatix.com/event/406464/view

5日11時~ 5日14時~ は音楽座メイト限定ステージ

8/5(日)11:00、14:00に行われる回は、音楽座公式ファンクラブ「音楽座メイト」限定のイベント回となります。

上記のVR+生ミュージカルに加え、ファン向けのイベントが加わる……という内容です。また、14時~の回は「応援上演回」、歌ったり声を出したり…など、何が起こるかわからない特別な回になるとか!

申し込み・詳細については音楽座ミュージカル公式URLをご覧ください。
https://ongakuza-mate.com/news/detail/225

演劇大好きな筆者、実は「リトルプリンス」の一般公演を拝見したことがありまして、音楽座さんのこともよく存じておりました。もう公演内容のことを話したくてウズウズしておりますが、そこはガマンガマン! ぜひ、この機会に「LITTLE PRINCE ALPHA」を体験されることをオススメします。マジで! まだ間に合いますよー!

取材協力:株式会社アルファコード / 株式会社ヒューマンデザイン

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