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UNITE TOKYO 2019へ行って、Unityの最前線を覗いてきました!【2・2日目ダイジェスト / 株式会社エクシヴィ #AniCastMaker 】

エイレーンさん!

マルチプラットフォーム向け統合開発環境「Unity」を提供するユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社は9月25日・26日の日程で「Unity」に関する国内最大のカンファレンスイベント『Unite Tokyo 2019』を、お台場にあります「グランドニッコー東京」にて開催しました。

本日は2日目。昨日に引き続きましてダイジェストにてお送りさせていただきたいのですが、本日一発目のセッションがめちゃくちゃおもしろかったのと、こちらのセッションに合わせる形でリリースも飛んでまいりましたので、一緒にご紹介してまいりましょうー。

UNITE TOKYO 2019 2日目ダイジェスト

昨日はブースがメインでしたので、本日はセッション多めにスケジュールを組みましたが、いやー、ハードでした。どれも濃縮還元って感じの発表ばかりでお腹いっぱい、ケータリングも相変わらず美味しくてダブルでお腹いっぱい!

株式会社エクシヴィ「VRアニメ制作ツールAniCast!!」

というわけで、本日最初に拝聴したのは株式会社エクシヴィさんによる「VRアニメ制作ツール AniCast!!」と銘打たれたセッション。代表取締役の近藤"GOROman"義仁さんは会場にいらっしゃらなかったのですが、代わりに「プリメイドAI」がご登壇。実は……

GOROmanさん、実は現在アメリカはサンノゼにて開催中の「Oculus Connect 6」に参加されておりまして、ガチのリモート登壇を敢行されていたのです!!

こちらからお願いして手を振っていただきました。かわいい。

さて、エクシヴィさんといえば、昨年のUNITE 2018にて……

東雲めぐさんやジャストプロ勢(がんばるぅ子、めっちゃばぶ美)、輝夜月さん(ライブ配信時)などバーチャルタレントの皆さんが使用している3Dキャラクター配信ツール「AniCast(現:Anicast Live)」をプレゼン、サプライズで東雲めぐさんが登場し質疑応答に応じるという展開を見せ、大きな話題となりましたね。

そんなエクシヴィさんが本日発表したのが「AniCast Maker」です!

「AniCast Maker」は、VR空間上に自由にキャラクターやカメラマンを配置し、それらのアバターの中に入って演技をすることで、アニメーションを制作することができるツール。

AniCast Makerでは、VR空間内でさながら実写撮影のような手法を再現することにより、直感的かつ手軽に映像制作を行うことを可能にしています。また撮影環境の構築、キャラクターになりきっての演技、カメラマンになっての撮影、撮影後の撮影処理まで、映像撮影における様々な役割を、随時操作者の任意で切り替えながら制作を行なうことができるのが最大の特徴です。

実写撮影における様々な要素を踏襲しつつVR技術により補完することで、制作に時間と手間のかかっていた映像作品を個人でもより簡単に表現することが出来るようになります。

セッションでは、実際に東雲めぐさんを題材にサンプルのアニメーションをその場で作ってしまう、というデモンストレーションが行われました。Oculus Rift Sを使用してVR空間内にて手に取るように動画が作られていく様は、まさに圧巻!

また、このセッション終了後にリリースが発表され、「AniCast Lab」を共同で行っているエイベックスの子会社「エイベックス・テクノロジーズ株式会社」とエクシヴィが合弁で「AniCast Maker」の商用化に向けた合弁会社を設立することに基本合意しています。

AniCast Lab」では昨年9月より、従来よりも短期間・小人数・低コストのアニメ制作を確立すべく、「AniCast Maker」の研究を行うプロジェクトを発足、開発に取り組んでこられたそうで、今回設立する合弁会社が「AniCast Maker」に関する特許管理を戦略的に行うことで、「AniCast Maker」の商用化に向けたプロジェクトをより一層加速させていく、としています。

同日、ユーザーからのツイートに応えているGOROmanさんのお話から見ると、どうやら個人での利用も視野に入れていらっしゃるご様子ですね! また、

とのことで、この「AniCast Maker」に並々ならぬ意欲を持って取り組んでこられているのが伝わってきます。そんなエクシヴィさんによる発表のスライドはこちら。

そしてセッションの最後に……

として紹介されたのが、こちら!!

東京クロノス!! 柏倉さんが「2日」で作り上げたというこのスペシャルPVが公開されました。このムービーも「AniCast Maker」だけで制作されています。すげーーー!

これはど偉いアプリケーションが世に放たれました。Oculus Rift SとVR Ready PC、そしてこのアプリと3Dモデルがあれば、誰でもアニメがバリバリ作れちゃうわけです。しかもVR空間上で何度でもやり直しができたり、一部分だけを後から修正したり、任意の方向から風を吹かせる物理演算を加えられたり……とできることがたくさん! さらに、

VRアニメーションの生成まで視野に入っているとは……! これで個人ユースで手が届く提供形態になれば、3DCGアニメーション制作に革命が起きるかもしれません……!

冒頭でGOROmanさんはこうおっしゃっていました。

GOROman「弊社のミッションは「VRを普及させる」です。なぜなら、VRは次のコンピューティングになると確信しているからです。なので今回僕はサンノゼに来てしまいました。すいません(笑)。」

なぜVRが大事かというと、今皆さんはパソコンで作業していると思うんですが、昔はパソコンも8ビットの時代はできることなんてなかったんです。でも今はこのパソコンが進化しています。例えば僕みたいに文字が下手な人間でもワープロできれいな文字が書けるし、絵がかけなくてもPhotoShopやIllustratorで絵を作れるし、DTPで本も作れるし、作曲もDTMを使ってパソコンで曲を作れてしまうわけですね。

VRを広めるためには、パソコンが今このように(用途が)広がったように「便利になること」が大事だな、と。我々は昨年「AniCast」をこの場で発表させて頂きましたが、おかげさまで多くの方に使って頂けるようになりました。東雲めぐさんとか……(ロボットの手が取れる)あ、取れちゃった。まあいいや(笑)。でですね、我々は「AniCast」をベースに次のプロジェクトへ進もうと思います」

VRをもっと便利なものにするためにエクシヴィさんが打つ次の一手が「AniCast Maker」なわけですね! いやー、これからの展開が楽しみで仕方ないです!

MeshSyncを有効活用したセルルックプリレンダーのワークフロー

実はこのセッション、事前に……

こちらの動画で告知がされておりました。エイレーンさんの夢「アニメーションを作りたい」を叶えるべく、ポリゴンマジックさん、KCAさんと共同でヨメミさんの3Dモデルを新たに作成し「アナザーストーリー」を作ると!

ということで! ポリゴンマジックさんによるセルルックアニメーションをUnityベースで構築していくワークフローを中心に紹介されました。こちら、後日動画が公開される予定の他、すでにスライドが公開されていますので興味がある方はぜひ!

おなじみエイレーンさんの着ぐるみも来場しておりました。かわいい。

ライブエンターテイメントにおけるUnity

こちらは株式会社stuさんによるVRライブにおけるUnity運用例をベースとした、ライブエンターテイメントにおけるUnityの活用事例の紹介。途中からの参加になってしまったのですが、カグヤルナライブのお話をじっくり伺うことができました。こちらのセッション、動画・スライドともに公開予定がありませんので、後日じっくりとお伝えします!

Render Streaming - WebRTC を用いたストリーミングソリューション

こちらはかなーり専門的な内容のセッション。モバイル端末などでハイエンドな3DCGコンテンツをレンダリングするためのソリューションとして昨今話題になりつつある「レンダリングストリーミング」。この手法をWebRTCを活用してUnityで実現する方法について、詳細な紹介がなされています。

WebRTC自体は現在注目を浴びつつあるブラウザベースにおけるストリーミング規格ですが、Unityさんでレンダリングに活用したらこんなこともできるぜ! ってな感じの内容でした。かなり難易度が高めですので、心して動画公開をお待ち下さい!

手術革命がUnityから始まっている~VR活用事例と開発

こちらは当日Twitchで配信も行われました、琉球大学の宮城先生による「Unityを活用した手術事例」のご紹介。実際の術中写真も多用されるなど非常に具体的な内容で、とってもわかりやすいセッションでした! こちらも動画・スライド公開が予定されています(まだ公開前)ので、公開され次第更新します!

3Dアバターファイルフォーマット「VRM」詳説

最後は、バーチャルキャストのMIROさんに〆ていただきました! これまで何度もご紹介しております3Dアバターフォーマット「VRM」に関する詳細な紹介と将来の展望を中心としたセッションです。

MIROさんが最後に紹介された、バーチャルキャストの「VRM Modifier Server」がぐっときました! VRMについてこれまでに度々指摘されていた「DRMなどのデータ保護」といった各種問題に対する一つの「答え」として、現在開発が進んでいるそうです。もうすぐ稼働が始まるということで、これは今後が楽しみですね!

というわけで、怒涛の2日間が終わりました。いやあ、すごかった……。なんだか最近こればっかり言ってる気がする……。

初めてのUNITEは、私の想像を遥かに超えたクオリティで私を出迎えてくださいました。アメニティもそうですし、各セッションの知識レベルもそう。如何に「Unity」というプラットフォームがコンピュータエンターテイメントにおいて重要な位置を締めているのかを、まざまざと見せつけられたような感覚を覚えました。勉強になりました……。

次回はまだご紹介していないブースの模様などをじっくりとお伝えしてまいりますので、そちらもお楽しみに!

取材協力:ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社

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